2022年度 活動報告(2023.4.1)

2022年度 3D積層造形技術委員会 活動報告

1.本委員会(第1回2022.6.7,第2回2022.9.13,第3回2022.12.13,第4回2023.3.29)
コロナ禍が続いた本年度もWEB併用による本委員会(全4回)が開催された。本委員会でのメインとなる技術講演(以下,全13講演)では,主に委員各社の取組事例や課題を共有した。
・「溶接高温割れ現象とAMプロセスにおける割れ対策」(大阪大学 才田 一幸氏)

・「光造形プロセスによる多次元アディティブ・マニュファクチャリング」(大阪大学 桐原 聡秀氏)

・「WAAM合金の諸特性に及ぼす積層方法の影響に関する検討」(コベルコ溶接テクノ㈱ 武田 裕之 氏)

・「トポロジー最適化で得られた熱交換器の性能評価」(住友精密工業㈱ ペトロビッチ マリオ 氏)

・「Development of Metal Additive Manufacturing Technology for Gas Turbine Hot Parts」(三菱重工業㈱ 谷川 秀次氏)

・「WAAM壁部材と円管部材における残留応力の数値解析と実験検証」(大阪大学 麻 寧緒氏)

・「プラントエンジニアリング・建設へのAM適用」(日揮グローバル㈱ 吉本 直広氏)

・「機械学習を用いた造形レシピの最適化」(㈱日立製作所 木村 友則氏)

・「海事産業における3Dプリンタの活用と将来構想」(川崎重工業㈱ 小倉淳史氏・大道義範氏)

・「ハイブリッド金属アディティブマニュファクチャリングを活用した高機能金型づくりと適用事例」(パナソニックホールディングス㈱ 阿部 諭氏)

・「ポーラス金属造形法と高重力場PBF法の提案」(慶應義塾大学 小池 綾氏)

・「セメント系材料を用いた3Dプリンターについて」(㈱大林組 坂上 肇氏)

・「3D-AM向けPREP金属粉製造技術の現状と将来展望」(日鉄溶接工業㈱ 野瀬 哲郎氏)


2.幹事会(第12022.5.20,第22022.9.7,第32022.12.8,第42023.3.22
本委員会が機動的に活動できるよう本委員会前に懸念事項等を審議する。本年度の幹事会(全4回,WEB開催)では,日本3Dプリンティング産業技術協会との連携,ウェルディングショー(2022/7/13-16)におけるAM委員会ブース及び来場者向けセミナーの企画,共同研究の効果的な仕組みづくり、本委員会プログラムの策定と委員会運営体制の再構築,本委員会及びAM業界の今後の方向付けについて討議した。

3.共同研究WG
 当委員会の共同研究WGは,AM技術の普及・拡大に努めるために,委員会としてWGを支援し,成果を共有する。WG1は試験期間を延長して評価していくこととなった。WG2・3については、試験期間を終え成果をまとめたが、審議は継続することとなった。
WG1:金属AM材料の機械的特性に及ぼす製造条件の影響評価に関する研究
WG2:チタン合金ワイヤを用いたDEDの高速化,高精度化に係る研究
WG3:造形プロセスと造形体品質の相関についての研究

4.ウエルディングショーの委員会ブース出展と来場者向けセミナー企画
本委員会は,「カーボンニュートラルの実現と持続可能な発展を支える溶接・接合技術の革新」という共通テーマでIIW2022とコラボレーションした2022国際ウエルディングショー(2022/7/13-16)に、AMの特設展示コーナーを設けて、究極のDXの姿としてのAMをアピールした。
また、来場者向けに「金属AM技術の進化と普及拡大に向けて」のタイトルでミニセミナー(2022/7/15)を実施した。

5.外部向けセミナー開催
5.1 ミニセミナー「金属AM技術の進化と普及拡大に向けて ~3D積層造形委員会の活動~」(2022.7.15,ウエルディングショー東京ビッグサイト第7ホール内講演会場):パネルディスカッション形式
ウエルディングショーの来場者向けのパネルディスカッションを企画し,ショーを盛り上げた。AM委員会から18名が参加した。
・AMの重要性と今後のモノづくり(三菱重工業㈱ 石出 副委員長)
・AMプロセス(㈱NTTザムテクノロジーズ 小河原 氏/愛知産業㈱ 木寺 氏/川崎重工業㈱ 渡邊 氏/㈱IHI永田 氏)
・AM設計(DfAM)(三菱重工業㈱ 笠見 氏/住友精密工業㈱ 橘 氏)
・AM材料(森村商事㈱ 中室 氏/愛知産業㈱ 木寺 氏)
・品質管理(三菱重工業㈱ 石出副委員長/One Additive (同)辻 氏/大陽日酸㈱ 大野 氏)
・アプリケーション(伊福精密㈱ 伊福氏/東芝エネルギーシステムズ㈱ 片山氏/清水建設㈱ 佐川 氏)
・今後のAM技術(Trumph㈱ 中村 氏/愛知産業㈱ 木寺 氏/三菱重工業㈱ 石出 副委員長)

5.2 RXセミナー「AM技術の進化と普及拡大に向けて」(2022.12.7,第22回Photonix 2022特別企画,
幕張メッセ8ホール展示会場内特設セミナー会場):パネルディスカッション形式
RX主催の外部セミナーとして,フォトニクス業界及び製造業に従事する3Dプリンタユーザ向けのパネルディスカッション企画に関わり,AM委員会から19名を派遣した。
・AMプロセス(方法と特徴)
  ①PBF-L(㈱NTTデータザムテクノロジーズ 酒井氏)
②PBF-EB(㈱IHI永田氏)
③DED(含むWAAM)(川崎重工業㈱ 渡邊氏)
④バインダージェット(愛知産業㈱ 木寺氏)
⑤討論(変形処理など)
・AM材料(具備すべき条件)
①粉末(森村商事㈱ 中室氏)
②ワイヤ(大同特殊鋼㈱ 山下氏)
③討論プラズマvsガスアトマイズ使い分け(三菱重工業㈱ 石出氏)
・AM設計(AM技術適用に向けた設計)
①プラント設備(日揮グローバル㈱ 吉本氏)
②航空機用部品(住友精密工業㈱ ペドロビッチ氏) 
③討論トポロジー最適化の現状(ダッソー・システムズ㈱ 梅崎氏)
・品質管理(AM造形の品質管理のあり方)
①造形雰囲気(太陽日酸㈱ 山口氏)
②データ活用(One Additive (同)辻氏)
③討論(ガスタービンでの実際の品質保証)(三菱重工業㈱ 片岡氏)
・AM技術の適用に向けて
①レーシングカーの熱交換器など(タマチ工業㈱ 辻氏)
②発電設備部品(東芝エネルギーシステムズ㈱ 松山氏)
③建築におけるAM技術(清水建設㈱ 佐川氏)
・総合討論(講演者全員のほか、GE Additive西村氏、Triton(愛知産業㈱ 木寺氏対応)、トルンプ㈱ 中村氏)

5.3 (一社)3Dプリンティング産業技術協会技術セミナー「溶接と金属AMの進化と未来」(2023.2.10,機械振興会館B3階研修室)
当委員会と連携している3Dプリンティング産業技術協会のセミナーに委員8名を派遣し、講演した。
・基調講演:「溶接と金属AMの進歩について」​(大阪大学 平田委員長)
・AM応用技術・事例紹介
「エネルギー機器分野における金属積層造形技術の適用開発事例」(川崎重工㈱ 岩崎 勇人氏)「電⼦ビーム⽅式の造形技術開発と材料開発への期待」(​㈱IHI毛利 雅志氏)
「AM技術を適用した航空機用熱交換器の開発」(住友精密工業㈱ 富田 進氏)
「金属AMにおける課題―DfAMと品質保証―」(三菱重工業㈱ 石出副委員長)
・AM造形技術・製品紹介
「三菱電機ワイヤ・レーザ金属3Dプリンタ AZ600のご紹介」(三菱電機㈱ 小川元氏)「レーザーワイヤーDED (AZ600)​ご承諾済 講演 三菱電機株式会社様
「3Dプリンティング用チタン粉末のご紹介」(㈱大阪チタニウムテクノロジーズ 大西隆氏)
・Q&A/クロージング(講演者全員)
以上