1.本部会
1)開催状況
第68回部会総会 2023年6月8日(木)溶接会館10階特別鍵室
2)議事内容
(1)2022年度事業報告を承認した。
(2)2022年度決算報告を承認した。
(3)2023年度事業計画案を承認した。
(4)2023年度予算案を承認した。
2.業務委員会
1)開催状況
2023年5月17日(火) 溶接会館
2023年12月1日(金) 溶接会館
2024年2月22日(木) 溶接会館
「ぶれいず編集委員会」
2023年8月25日(金) 溶接会館
「臨時打ち合わせ」
2023年5月 9日(火) WEB会議
2023年10月6日(金) 溶接会館
2)事業内容
(1) 事業報告・計画、決算・予算の検討を行い本部会に上申した。
(2) ろう部会全体の活性化について検討を行った。
(3) ろう部会入会案内の検討を行った。
(4) 銀ろう市場調査を行った。
(5) 「現場に役立つろう付技術講習会」の企画および実施を行った。
(6) アンケート調査:講習会受講者にアンケート調査を実施し、集計・解析を行った。
(7) 機関誌「ぶれいず128号」企画及び発刊を行った。
(8) 部会文献(ぶれいず技術特集編、ろう付DVD等)の頒布を行った。
(9) 「ぶれいず友の会」の運営を行った。
(10) 技術委員会との共通問題の審議を行った。
3.技術委員会
2023年度技術委員会の本委員会開催はなかったが、適宜業務委員会で審議した。
1)先端材料接合委員会 (主査:山﨑 敬久)
先端材料接合委員会では2023年度において3回の講演会を行った。そのうち、第2回委員会では、溶接学会「界面接合研究委員会」との合同委員会を開催した。
第1回委員会 2023年7月21日(金)
①レーザ急速加熱における窒化ケイ素上の活性金属ろう溶融凝固挙動
②放射光を使った構造材料の非破壊観察・評価
③炉中ろう付における現状と課題
④種々の手法を用いて作製した異種金属接合材の接合界面形態と熱履歴
第2回委員会 2023年10月20日(金)
①アルミニウムのフラックスろう付性に及ぼすろう付中の炉内雰囲気と昇温速度の影響
②金属塩被膜付与インサートシートを用いた非鉄金属材料の接合
③銅融体の表面張力に対する表面活性元素の影響
④高精度非破壊計測を実現する先進超音波フェーズドアレイ映像法
第3回委員会 2024年3月14日(木)
①パワーデバイスにおける貴金属接合材料の開発動向
②パワーモジュール向け高耐熱鉛フリーはんだ材料の開発
③レーザを用いた積層造形の現象理解のための簡易数値計算モデルの開発
④黄銅とステンレス鋼のろう付と界面反応
2)規格調査・分析委員会 (主査:上本 道久)
規格調査・分析委員会の担当内容は以下の①〜②である。
①ろうに関わる標準規格(JIS、ISO、WESなどのろう材、ろう材分析法、ろう付試験方法)の制定や改正、廃止などの精査およびJIS定期見直しに対応した。
②2023年度においては2023年7月、9月、11月、2024年3月の4回委員会を開催した。ISO会議(TC44/SC13)は2023年4月と11月にオンラインで開催され、4名が出席した。
・ろうのぬれ試験方法のJIS規格化は、日本の主導で改訂されたISO 5179規格を翻訳することによ り完了し、Z3191「ろう付性の評価試験方法-広がり試験及び隙間充塡試験」として2023年2月に発行されている。
・ろう付用フラックスの規格については、ISO 18496規格の翻訳版として作業を完了し、JIS Z3271「ろう付-ろう付用フラックス-種類及び受渡条件」として2023年5月に発行された。
・白金器具に関する規格(JIS H 6201-6203)については、るつぼ、皿、ボートと形状が特化された3規格を1本化すべく、2021より改正作業を開始した。白金の不純物濃度の上限値を規定すると共に白金合金器具の化学組成を盛り込んだ規格として、JIS H 6201「化学分析用白金及び白金合金器具」が2023年12月に発行された。
・ろうの材料規格については、該当国際規格ISO 17672の改正が完了して発行を待つばかりとなっている。
ISOの改正には日本から委員が加わっており、我が国の独自組成のろう材が一部盛り込まれた。対応JISについては、現在、主成分元素および用途別にZ 3261からZ 3268までの8規格が存在しており、ISOに準拠した一本化が急務である。Z 3270が採番されて統一的な「ろう材」としての改正が準備されており、2024年8月の公募を目指すべく、規格文の検討が、本委員会委員より組織したWGにより進められている。
・溶接用語の規格改正については、本委員会ではJIS Z3001-3「溶接用語−第3部:ろう接」が該当する。本規格はろうとはんだが関係するため、はんだ部会の委員と共にWGを開き、改正原案ほぼ完成している。ただし、はんだ分野とは用語や定義に違いがあり、すり合わせが難航している。そのため、はんだとろうそれぞれで用語の説明を記載、接合時間と母材温度の図についてもはんだとろうを別々に記載することで原案を取りまとめることではんだの委員と合意に至っている。2024年3月のWGまでに素案へのコメントを回答するよう、本委員会委員に依頼中である。
・規格調査・分析委員会の活動は停滞しており、特定の関与者以外は活動に関わらない状態が続いている。委員会を活性化するための同委員会改革小委員会を引き続き展開している。また、試験分析部門の活動は更に低下しており規格審議が行えない状態である。規格化を担保すべき資金計画も立てられていない。今後の活動計画を一から練り直す時が来ている。