1.本部会

1)開催状況
 第67回部会総会  コロナウイルス感染症の影響により集会形式の開催は中止とし、オンラインで開催した。
2)議事内容
(1)2021年度事業報告を承認した。
(2)2021年度決算報告を承認した。
(3)2022年度事業計画案を承認した。
(4)2022年度予算案を承認した。

2.業務委員会

1)開催状況
2022年5月17日(火) 溶接会館
2022年12月2日(金) 溶接会館
2023年2月17日(金) 溶接会館
「ぶれいず編集委員会」
2022年9月16日(金) 溶接会館
「臨時打ち合わせ」
2022年4月  5日(火) WEB会議 
2022年5月31日(火) WEB会議
2023年3月17日(金)溶接会館

2)事業内容
(1) 事業報告・計画、決算・予算の検討を行い本部会に上申した。
(2) ろう部会全体の活性化について検討を行った。
(3) ろう部会入会案内の検討を行った。
(4) 銀ろう市場調査を行った。
(5) 「現場に役立つろう付技術講習会」の企画および実施を行った。
(6) アンケート調査:講習会受講者にアンケート調査を実施し、集計・解析を行った。
(7) 機関誌「ぶれいず127号」企画及び発刊を行った。
(8) 部会文献(ぶれいず技術特集編、ろう付DVD等)の頒布を行った。
(9) 「ぶれいず友の会」の運営を行った。
(10) 技術委員会との共通問題の審議を行った。

3.技術委員会

2022年度技術委員会の本委員会開催はなかったが、適宜業務委員会で審議した。

3.2 先端材料接合委員会      (主査:山﨑 敬久)
(1)先端材料接合委員会では2022年度において3回の講演会を行った。そのうち、第2回委員会では、溶接学会「界面接合研究委員会」との合同委員会を開催した。
第1回委員会 2022年7月29日(金)
①「排熱回収用熱電変換素子の接合技術」
     株式会社 日立製作所 東平知丈 氏
  熱電変換は温度差から発電が可能なため,サーマルリサイクルの手法の一つとして期待されている。熱電材料を高温環境下で使用する場合、異種材接合部の信頼性確保が大きな課題となっており、クラックの抑制や接合界面の安定性確保が重要となる。講演では、Mg2Si 系や CoSb3 系熱電材料に対する電極との接合性や拡散防止層の検討結果が報告された。
②「高温密閉型エレクトロケミカルマイグレーションの発生メカニズムとその対策」
    千住金属工業株式会社 浅見 愛 氏
   昨今,LED やパワーデバイスでは小型・高性能化が進んでおり、動作温度は高温化している。これらデバイスは密閉された下面電極を有しており、稼働により高温保持される場合、低湿度環境でもエレクトロケミカルマイグレーションが発生することが確認された。この新たなマイグレーションは従来の絶縁信頼性試験では検出できないため、新たな試験方法を確立した。講演では、新試験方法によるマイグレーションの要因調査結果および発生メカニズムが報告された。
③「パワーモジュール用絶縁基板開発に向けた金属/セラミックス接合技術のご紹介」
     三菱マテリアル株式会社 大橋東洋 氏
   パワーモジュール用絶縁基板の開発・製造にて特にキーテクノロジーとなる金属/セラミックスの接合技術について、液相拡散接合技術を中心に紹介がなされた。また、Cu/セラミックスの接合において、Ag を接合材として使用しない独自技術についても紹介がなされた。
④「化学反応晶析により合成した金属ナノ粒子のろう材適用への可能性」
     国立大学法人 室蘭工業大学 安藤哲也 氏
   ナノ粒子は,マトリックスに対する表面原子比率が増大することによりケミカルポテン
シャルが増大するため、バルク材料とはその特性に変化が生じる。一方、表面原子比率は粒子径に依存するため、粒子サイズに大きく影響される。講演では、粒子サイズを高精度に制御可能な化学反応晶析により合成した金属ナノ粒子を用い、ろう材への適用性を評価した結果およびその可能性が報告された。
第2回委員会 2022年10月7日(金)
①「難ろう付ステンレス鋼に対するろうぬれ性改善検討」
     本田技研工業株式会社 安田 勉 氏
   特性向上を目的としてNb や Ti 等の安定化元素を含有するステンレス鋼では、多くの
場合ろう付時にこれらの添加元素が酸化物として鋼材表面に存在するため、ろうぬれ性を阻害しろう付が困難となっている。今回、Nb、Ti を含有した難ろう付ステンレス鋼に対し、接合相手材にろうぬれ性の良好なステンレス鋼を用いろうぬれ性改善を狙い、その改善効果の検証を行った。また、ろう付強への影響についても併せて評価した。
②「粉末ロウ材とブレージングインキ ペースト 技術」
     東洋アルミニウム株式会社 松村 賢氏
   非腐食性フラックスを用いたアルミニウムの雰囲気炉中ロウ付は、自動車用熱交換器を
中心に広く用いられている。近年熱交換器、冷却器等は小型化、構造の複雑化が進んでお
り接合材料も多様化している。アルミニウム合金粉末とフラックス及び有機バインダーを
混合したブレージングペーストについて、アルミニウム合金粉末ロウ材の特性の解説を中
心にロウ付後も残炭せず良好な接合が行えるブレージングインキ ペースト の開発につい
て報告された 。
③「ステンレス鋼における Ni 系箔ろうとペーストろうの濡れ性の違い」
     日立金属(株) 備前 嘉雄 氏
   Ni系ろうは、高効率給湯器や EGR(Exhaust Gas Recirculation) クーラー等のステンレス鋼ろう付に使用されている。Ni 系ろうとしては、ペーストが主流であるが、近年は、急冷凝固法で製造される箔の使用が増えてきている。実用上は、箔とペーストの形態の違いが、濡れ性、耐食性、機械的特性に及ぼす影響を明らかすることが重要な課題であるが、これらに関する研究は少ない。また、ステンレス鋼のろう付では、これまで真空炉の使用が一般的であったが、コスト 低減の目的で、雰囲気炉の使用が増えてきている。本研究では、雰囲気炉を使用し、濡広がり試験と隙間充填試験によって、ステンレス鋼における Ni 系箔ろうとペーストろうの濡れ性の違いを調査し、試験方法により濡 れの挙動が異なることを明らかにして、そのメカニズムについて考察が加えられた。
④「アルミニウムの新規フラックスレスろう付の検討」
    学校法人東海大学 加藤 敦也 氏
   一般的にアルミニウムのろう付に用いられているフラックスを使用しないフラックスレ
スろう付技術の開発に取り組んだ。アルミニ ウム表面の酸化被膜を除去するために、ろ
う付体を急速に昇温する方法を検討した。研究では昇温速度 150K/min でろう付を行った。その結果、ミクロ組織・観察分析結果などから十分にろう付が可能である事が分った。
第3回委員会 2023年3月17日(金)
①「最近のAM用金属粉体とPBF-LB造形材」
    近畿大学 池庄司 敏孝 氏
   AM用粉体は旧来のNi合金、Ti合金系に加え、Al合金系、SUS系、金型用合金、Cu合金
系、Mg合金系などに拡大している。近年入手できるAM用金属粉体を列挙し、これらの金属材料をレーザ式粉体床溶融結合法(PBF-LB)で造形した際のレーザ照射点周囲の物理現象が説明された。さらに造形された金属材料について、機械的強度,材料組織の観点を中心にそれぞれの特徴が説明された。
②「液相拡散接合における粒子構造が接合強度に及ぼす影響」
    パナソニックホールディングス(株)高尾 蕗茜 氏
   パワーデバイス素子の進化に伴い、デバイスを低ストレスで接合でき、かつ、高温動作に対応する高耐熱接合を実現する接合材料が求められている。超音波キャビテーションを用いた造粒法で作製した金属微粒子を利用し、微粒子の特性と液相拡散接合法の考え方から低温短時間プロセスで高耐熱を実現する新しい接合材料が提案された。
③「銅および銅合金の先進的ろう付接合法とその応用」
    自然科学研究機構 時谷 政行 氏
   銅および銅合金と、銅よりも融点の高い金属材料を高い接合面積率で強靭に接合する「ろう付法」の基本原理から応用例が説明された。接合方法の基本原理は単純なろう付法であるが、接合継手強度は母材と比較し得るほど高く、流体漏れの無い緻密な封止構造を得ることが可能で、特に接合が難しいと言われている酸化物分散強化銅(ODS-Cu)と被接合金属の接合に有効であることが紹介された。
④「セラミックスの製造プロセスに関わる高温界面現象」
     国立大学法人九州大学 齊藤 敬高 氏
   積層セラミックコンデンサ(MLCC)やバリスタといったような電子セラミックスは一般的に機能性を有するセラミックスと外部回路との導通を担保する金属電極によって構成されている。また、これらのセラミックスの製造プロセスにおいては高温の異種異相界面が存在し、これらの制御が歩留まり向上の鍵となっていることが多い。MLCCの内部および外部電極であるNiおよびCuが関わる高温界面現象に関して、Cu外部電極の焼結性に及ぼすガラス組成の影響やNi内部電極のバインダー分解能に及ぼす表面修飾SおよびPの影響等、これまでの研究において得られた知見が紹介された。

3.3 規格調査委員会 (主査:上本 道久)
規格調査・分析委員会では2022年度において1回の委員会を開催した。
 (1)委員会開催状況
第1回  2022年12月1日(木) WEB会議
(2)審議事項
規格調査・分析委員会の担当内容は以下の①〜②である。
①ろうに関わる標準規格(JIS、ISO、WESなどのろう材、ろう材分析法、ろう付試験方法)の制定や改正、廃止などの精査およびJIS定期見直しに対応した。
②2022年度においては2022年12月に本委員会をオンラインで開催した。
ISO会議(TC44/SC13)は2022年6月と12月にオンラインで開催され、主査、幹事及び委員の計4名が出席した。
・ろうのぬれ試験方法の規格について、2021年3月に日本の主導で改訂されたISO 5179規格を翻訳することによる当該JIS(Z3191)の改正を行うために、JISZ3191原案作成委員会を立ち上げ、首尾よくJIS原案の作成を完了した。JSAによる書式校正の後にJICSでの審議も終了し、2023年2月20日に発行された。
・ろう付用フラックスの規格について、2020年9月に新規制定されたISO 18496規格を翻訳することによる当該JISZ3271の新規制定を行うために、JISZ3271原案作成委員会を立ち上げ、首尾よくJIS原案の作成を完了した。JSAによる書式校正の後にJISCでの審議と修正の対応を行った。2023年5月22日に発行される予定となっている。
・白金器具に関する規格(JIS H6201-6203)は2021年より当該JISの改正作業に着手し、3規格を1本化したJISH6201改正原案作成委員会を立ち上げた。順調に審議を進めていたが、海外製白金合金器具の規格が反映されていない事が判明したため、委員会審議を延長して今年度は本委員会を2022年5月に開催、分科会を4月に開催した。すでに解説稿も含めて改訂稿は結審しており、JSAによる書式校正の後にJICSでの審議に入る予定である。
・ろうの材料規格については、該当国際規格ISO 17672の改正プロジェクトが立ち上がっており、我が国から独自組成のろう材を一部盛り込む形で審議が進んでいる。他国からも多くの追加提案があり、規格への追加の是非について議論が続いている。委員の1人(松委員)は副プロジェクトリーダーを担っている。
・規格調査・分析委員会の活動を活性化するための同委員会改革小委員会は引き続き展開している。分析部門の活動が低下しているため、今後の活動計画をブラッシュアップすべく検討を行う予定である。