2025年度 機械部会 活動報告

機械部会では、本部会(ボイラ、圧力容器、配管)及びパイプライン小委員会、並びに国際溶接学会(IIW)第XI委員会に対応する日本溶接会議(JIW)の第11委員会による年4回程度の定例合同会議を開催している。また、年1、2回のパイプライン敷設工事現場等の調査・見学会を行い、これらを通じて最新の技術情報を収集し、製造技術の革新による生産性や品質の向上に関する技術検討及び討議を行ってきた。以下に活動概要を報告する。

1.本部会関係

1.1   本部会開催日程

・第130回 2025年 5月 16日 ㈱神戸製鋼所会議室とWEB会議の併用(機械部会総会を開催)

・第131回 2025年 8月 28日 溶接会館会議室とWEB会議の併用

・第132回 2025年 12月 9日 溶接会館会議室とWEB会議の併用(化学機械溶接研究委員会との共催)

・第133回 2026年 2月 20日 溶接会館会議室とWEB会議の併用

1.2   JIS、WES等の新規格案、改正動向の紹介及び改正への対応

WES規格の制改廃案件について、部会内で書面審議を行った。また、規格委員会、安全衛生・環境委員会に参加し、業界動向把握を行った。

1.3   ボイラ、圧力容器、パイプラインの溶接に関する委員会への参加と技術情報の紹介

IIW-XI委員会、日本圧力容器研究会議(JPVRC)へ参加し情報共有を行った。

1.4   特別講演会の開催

溶接技術の動向についての知見を広めることを目的に、特別講演会を年数回開催している。今年度は以下の講演会を開催した。

・第130回本部会

「小型可搬型溶接ロボットARCMANTMPORTABLE KI-700によるLNGタンクの自動溶接施工事例」

㈱神戸製鋼所 三輪 剛士 氏

・第131回本部会

「ノーブロー工法(活管分岐・遮断工法)について」

JFEエンジニアリング㈱ 野木 俊克 氏

・第132回本会議

「高圧水素ガス環境下でのラインパイプ材および周溶接部の機械特性評価」

日鉄エンジニアリング㈱ 清川 裕樹 氏

・第133回本会議

「接合から積層へ、溶接技術の再定義が進むWAAMの最前線」

愛知産業(株) 木寺 正晃 氏

1.5   会員の動向

現会員は、10社と2団体で、㈱IHI、三菱重工業㈱、東京ガスネットワーク㈱、大阪ガスネットワーク㈱、東邦ガスネットワーク㈱、㈱神戸製鋼所、JFEエンジニアリング㈱、日鉄エンジニアリング㈱、日鉄パイプライン&エンジニアリング㈱、独逸機械貿易㈱、(一社)日本ガス協会、(公社)日本水道協会で昨年度と同様であった(順不同)。

1.6   工場視察の開催

㈱神戸製鋼所茨木工場にて、軟鋼溶接材料の製造工程を視察した。成型から伸線、包装までの各工程を見学するとともに、製造スタッフとの意見交換を通じて長手方向の品質管理項目等への理解を深めることができ、今後の参考となる大変有意義な機会となった。

写真1 工場玄関前での集合写真

2.パイプライン小委員会活動

2.1   最新のパイプラインの溶接及び施工技術の情報収集及び技術論文の調査と技術検討

パイプライン溶接技術に関する情報収集を行った。ASMEのInternational Pipeline Conference(IPC)のパイプラインの溶接、施工技術に関する論文等を調査し、有意なものとして以下の論文の解説と技術討議を行った。

・IPC2022-87273「PIPELINE DEFECT DETECTION USING ARTIFICIAL INTELLIGENCE-BASED ACTIVE ACOUSTIC SENSING」

日鉄パイプライン&エンジニアリング㈱ 矢野 嘉孝 氏

・IPC2024-133837「FRACTURE TOUGHNESS AND MANAGEMENT OF CRACKING IN HYDROGEN PIPELINES」

日鉄エンジニアリング㈱ 清川 裕樹 氏

・IPC2024-133538「COMPOSITE REPAIR OF LARGE-SIZE DIAMETER PIPE WITH SEVERE METAL LOSS」

東邦ガスネットワーク㈱ 野澤 皓平 氏

2.2   パイプライン関連工事現場の調査

大阪ガスネットワーク㈱の尼崎・久御山ラインの建設工事の状況を見学した。ガバナステーション、建設ルート及びシールドトンネルの立坑を見学させていただいた。今回の工事状況の見学は非常に有意義なものであった。

写真2 シールド立坑内での集合写真

3.IIW-XI委員会対応

3.1   2025年IIW年次大会第XI委員会への対応

2025年度のIIW(国際溶接学会)年次大会は、イタリア・ジェノバで開催された。第XI委員会には、当部会から1名、大阪大学から1名の計2名が出席した。

本委員会では、今年度実施された2回の中間会議の報告に続き、各小委員会の主要テーマに関する技術発表が行われた。発表件数は前年同様の27件にのぼり、活発な質疑応答が交わされた。日本からは、日鉄P&E/藤田より、水素パイプラインに関する最新の研究成果が報告された。

また、今回は通常のセッションに加え、C-XIとASME IWG(米国機械学会・国際作業部会)による共同セッションが初めて開催され、10件の報告がなされた。ASMEとの合同セッションは例を見ない試みであり、多くの聴講者が集まるなど、国際的な規格連携への関心の高さがうかがえる有意義な機会となった