1. 部会

 本部会は、鉄道車両製作におけるアルミ・鉄・SUS車体及び台車の溶接技術、並びにその品質向上を目的としている。車両メーカ、台車メーカ、鉄道会社、溶接材料・溶接機器メーカ、材料メーカ等で構成される部会員を中心にアルミ車体溶接研究委員会、鉄・SUS車体溶接研究委員会及び台車溶接研究委員会の3つの研究委員会からなる専門分野毎に調査・研究、情報交換等を主として活動を行っている。

 また、各研究委員会から規格委員会、薄板接合技術小委員会(ISO/TC 44/SC 6対応)、特許委員会、安全衛生・環境委員会等の特別委員会へ委員を派遣し、鉄道車両に関する情報発信、関連技術の動向の収集活動等も実施していく。さらに3研究委員会合同委員会を異業種企業の工場見学をメインとして開催し、各研究委員会の委員相互の交流を図っていく。

  これらの活動状況、実施計画等は車両部会総会にて報告・審議する。

2.委員会

2.1 アルミ車体溶接研究委員会

 年間4回の委員会を溶接会館会議室にて開催することを計画している。2023年度からの継続案件である“SCC対策について”及び“人材育成(直接員/間接員)”を終了させるとともに、新規の審議テーマについてアンケートを行い、各社の困りごと等について調査、解決していく。

 あわせて、特許委員会へ委員を派遣し、特許庁との情報交換活動を通じて、鉄道車両の溶接技術に関する知的財産権について理解を深め、委員会内への情報展開を行う。

 異業種工場との交流及び見学会は、2023年度から再開しており、継続して知見を深める予定としている。

2.2 鉄・SUS車体溶接研究委員会

 年間4回の委員会開催を計画しており、溶接会館会議室とオンライン(WEB)とを併用して行う。2024年度は“構体リーク確認方法のアンケート”に関する審議及び取りまとめを行うとともに、各社から新たなアンケートテーマを募り選定し審議していく。

 例年開催している異業種、又は各社の工場見学については各社の受入れ状況等、委員会において検討し実施の可否を判断する。なお、規格委員会 薄板接合技術小委員会(ISO/TC 44/SC 6対応)に引き続き幹事会社からの派遣を行い、鉄道車両製造の観点より情報収集・展開を行う。

2.3 台車溶接研究委員会

 年間4回の委員会開催を計画しており、溶接会館会議室とオンライン(WEB)とを併用し行う。内1回は異業種の製造現場・ラインを視察する見学会を検討する。

 活動は、2023年度に各社から案を出して頂き台車枠製造工程別に整理した取組テーマで、各社の取組希望が高かったテーマより取り組むこととし、2024年度は「ロボットオペレータの技能教育管理について」、「VR,ARの活用」、「歪修正時の加熱温度と強度への影響」、及び「溶接外観の管理レベルについて」の4テーマについて担当会社を決め順に取り組むこととした。「VR,ARの活用」ではメーカ数社のデモを予定し、「加熱温度と強度への影響」ではサンプル試作評価試験を予定している。

 その他、安全衛生・環境委員会に委員を派遣し情報を各研究委員会に展開する。