部会長挨拶

圧力設備サステナブル保安部会 部会長 石崎 陽一(出光興産株式会社)

 社会基盤を支える石油/石化プラントは溶接構造物である圧力容器や配管により構成されており、供用開始後の安全管理については各法規等に定められています。昨今は技術の高度化を反映した規制柔軟化も進んできており、当部会はこれに対応した供用開始後の安全管理技術を議論する部会として2023年10月に発足し、保安検査の方法や関連技術規格類の制改定をはじめ、その実運用結果の共有活動と人材教育活動、新技術検討開発活動等を行っております。

 会員各社は成熟した基盤産業としての安定供給責任を国際競争環境下で負っており、より高い安全を前提とした合理的/効率的な操業が日々求められております。国内外を見渡しますと、供用開始後の安全の担保は建設時の設計製作基準で対応するという従来の概念から一歩踏み込み、供用開始後の検査手法や評価手法、組織仕組みも含めた総合技術力的な議論が主流になっております。これは最新の破壊力学や材料劣化、腐食防食知見さらには教育人材育成の在り方やリスク管理の仕組み手法等を総合的技術として扱い、既存設備を高い安全性と合理性/効率性の下に有効活用する「サステナブルな技術」とも言えるものです。

 当部会ではこの「サステナブルな技術」を活用するため会員各社が培ってきた技術知見を大切に活かしつつ、米国石油協会(API)や米国機械学会(ASME)等、維持管理保安に関する国際標準規格の国内活用について体系的な議論と国内対応規格類の整備を行っております。加えて供用開始後の安全管理は技術規格整備以上に人材育成が重要であるとの共通認識に立ち、技術規格の活用経験共有議論を含めた教育活動やこれを踏まえた更なる規格改善活動、最新の技術開発活動等にも力を入れています。

 当部会への参加は高圧ガス保安法に基づく特定認定高度保安実施者(A認定事業者)及び特定認定事業者(スーパー認定事業者)とさせていただいておりますが、質の高い保安技術を目指すべく幅広い関連技術分野との連携協力と多様な専門見地からのご意見も大切にしております。特に関連の深い化学機械溶接研究委員会をはじめとする溶接協会の各委員会や他部会、さらには他学協会殿との連携を推進するとともに、本部会各委員会への中立委員としての参加もお願いしております。当該認定事業者の方々の加入はもちろんのこと、関心を持たれる方々におかれましても、当部会と関連する各委員会や部会への参加を通したご支援とご協力も併せてご検討いただければ幸いです。

入会を希望される企業・団体の皆様へ

部会への入会条件は、高圧ガス保安法における特定認定高度保安実施者又は特定認定事業者を有する、本協会1級団体会員となります。

入会に関わるご相談・ご質問は下記にお願いします。

メールアドレス:jwes_ssm@jwes.or.jp

メールの内容:

 【ご会社名および特定認定高度保安実施者名又は特定認定事業者名】

 【ご担当者 氏名・所属部署・役職・メールアドレス】

 【本協会の会員等級】

 【入会の予定時期】

 【ご質問等】