1. 本部会

 車両部会は、鉄道会社、車両メーカ、溶接材料/溶接機器メーカ及び材料メーカを会員として「鉄道車両製作における溶接技術の研鑽、溶接品質の向上」を目的に、「アルミ車体溶接研究委員会」、「鉄・SUS車体溶接研究委員会」及び「台車溶接研究委員会」の三研究委員会体制で活動している。

 本年度は、2022年6月3日に車両部会総会を開催し、各委員会の活動報告と活動予定について審議・承認した。活動内容は、次項「2.委員会」の通りである。

2. 委員会

(1)アルミ車体溶接研究委員会

 2022年度は委員会を4回開催した。2021年からの継続審議で、「アルミ構体における自動溶接の適用範囲」に取り組み、各社の自動化推進状況を共有し、課題解決としての一助となる審議や成果物ができた。

 新規議題として「アルミ構体における溶接歪取り」及び「SCC対策」をテーマとして取り組み、歪取りは技量向上や技能伝承等について課題を共有でき、SCC対策は次年度への継続審議となった。

 また、特許委員会へ委員を派遣し、「溶接注目発明賞(JWES)」、「特許庁長官賞」審査委員会に参画した。

 なお、本年度も、異業種交流会(見学会)については取りやめとした。

(2) 鉄・SUS車体溶接研究委員会

 2022年度は委員会を4回開催した。新型コロナウイルス感染症の感染予防のため、4回全て溶接会館会議室とオンライン(WEB)とを併用し実施した。活動内容は各社から起案されたアンケート調査であり「溶接施工確認の実施内容」、「構体の検査方法」、「抵抗スポット溶接機の仕様」及び「SUS車の製作工程」の4件について審議した。

 「溶接施工確認の実施内容」に関するアンケートは、各社の確認体制、方法および確認を行う製品の種類等について、「構体の検査方法」に関するアンケートは、各社の測定方法、測定に使用するゲージ及びその構造等について、並びに「抵抗スポット溶接機の仕様」に関するアンケートは、各社の抵抗スポット溶接機の電源方式、加圧方式の仕様等について審議を行った。

 なお、「SUS車の製作工程」に関するアンケートは各ブロック製作から構体総組工程まで各社の工程をアンケート調査し次年度にまとめを行うことを決定した。

 本年度の異業種工場見学や委員各社の工場見学については見送りとした。

 4回の活動とは別に、規格委員会 薄板接合技術小委員会(ISO/TC 44/SC 6対応)に幹事会社から委員を派遣し、車両製造の視点における情報収集を行った。

(2) 鉄・SUS車体溶接研究委員会

 2022年度は委員会を4回開催した。新型コロナウイルス感染症の感染予防のため、4回全て溶接会館会議室とオンライン(WEB)とを併用し実施した。

 活動は、台車枠溶接作業に関わるアンケート調査をメインとし、溶接実験を伴う共同試験も行った。アンケート調査では、テーマ「溶接棒(被覆アーク)」におけるまとめ、並びにテーマ「保護具」、及び「ヒューム特化則改正対応」での各委員からの回答、審議及びまとめを実施した。同じ台車枠の溶接作業でも各社で適用されているものには違いがあり、適用方法や考え方なども含め今後の各社での選定や取り組みの参考になった。新たなアンケートテーマとして「溶接施工管理」を取り上げ、アンケート内容の検討を行なった。

 共同試験については、テーマ「難溶接継手における最適な溶接機機能の調査」を車両部会の研究費にて溶接機メーカ3社へ依頼するとともに各社でも同様の試験を実施し、各社から試験結果の報告を受けた。難溶接接継手は、台車枠の横バリ-ブラケット間の継手の内部溶接を想定した30度の斜交継手で、いわゆる狭開先継手であるが、各社所有の既存の溶接機にて十分な溶け込みを得られる条件があることが分かった。

 その他、安全衛生・環境委員会への委員派遣は継続としている。