本部会は、はんだとはんだ付関連のJIS規格整備および国際規格対応の委員会として、昭和63年に通商産業省のご協力のもとに発足いたしました。折しも、はんだを利用したエレクトロニクス産業の隆盛期でもあり、国際規格(ISO)においても多種の規格が整備されており、特にはんだ付用フラックス試験方法にその活動の中心を置きました。並行して、はんだを用いた実装形態が革新的に変化する状況下で、ソルダペーストに関する規格を世界で初めて制定 (JIS)しております。
現在は、鉛フリーはんだ関連のJIS制定をはじめ、ISO規格に関しては我が国発の提案を種々行っております。また、近年、IEC/TC91においても関連規格が審議され始めるようになり、ISOとの整合を図る必要が出てきました。このため、本部会は、IEC/TC91国際幹事と関連団体の間で、上記規格案をはんだ・微細接合部会で審議するように調整いたしました。この措置により、国際規格のダブルスタンダード化を防ぐことができると共に、我が国の専門的な考え方をIECにも発信できるようになりました。
さらに、本部会ではJIS Z 3198鉛フリーはんだ試験方法が制定されたのを機に、鉛フリーはんだの基礎物性試験を共同で行っております。成果は部会で共有し、順次公開していきます。部会は今後とも、はんだとはんだ付関連規格の整備、共同基礎研究および他委員会との連携によるシンポジウム開催などを通じて、我が国のはんだ付関連企業の皆様の活動に貢献するため、努力していく所存でございます。皆様のご支援とご協力をいただきたく今後ともよろしくお願い申し上げます。
なお、本部会へのユーザ(セットメーカ、機器メーカなど)の参加を歓迎いたしております。詳細は入会のご案内をご覧ください。
一般社団法人日本溶接協会 はんだ・微細接合部会
部会長 島村 将人 (千住金属工業(株))