溶接低温割れの基礎知識
鉄鋼部会技術委員会では、溶接情報センターにて 「溶接低温割れの基礎知識」 をe-Book形式で、一般公開しております。どうぞご利用ください。
「溶接低温割れの基礎知識」の表示はこちらから..
https://www-it.jwes.or.jp/teion/index.jsp
~ 「溶接低温割れの基礎知識 改訂版まえがき」より~
本テキストは、平成19年度、日本溶接協会 鉄鋼部会 技術委員会 CoSW委員会 WG-Cにて作成した「溶接低温割れの基礎知識」(第15回 溶接構造用鋼材に関する研究発表会「溶接鋼構造物の評価と施工に関する現状・展望 ~安全性・信頼性向上、溶接施工効率向上~ 」、日本溶接協会 主催、鉄鋼部会 技術委員会 企画、平成21年3月13日、東京)の改訂版である。
本テキストの内容は、その多くが平成18~19年度のCoSW委員会WG-Cの活動を通して得られたものである。今回、その成果を日本溶接協会のホームページにアップロードすることとなり、これを機に、おもに、第2章、第5章、付録2、付録3に若干の修正を加えることとした。しかし、本テキストの目的は改訂前と同じで、溶接に携わっている技術者が知っておくべき基礎的内容に限定するという点に変わりはない。
本テキストは、だれにでも閲覧できるようになる予定で、溶接低温割れに関する理解が少しでも深まることを期待したい。
活動状況
鉄鋼部会では、特に鋼材の破壊靱性と溶接割れに関する研究を、鋼材の評価・実用化の重要課題として取り上げている。
委員会 | 研究テーマ | 主査 | 研究期間 |
---|---|---|---|
9N | 9%Ni鋼の溶接、加工に関する研究 | 渡辺正紀 | 1964(昭和39)~1967(昭和42) |
HT | 高張力鋼の広幅溶接継手の静的、動的強度に関する研究 | 小倉信和 | 1964(昭和39)~1968(昭和43) |
LT | 9%Ni鋼板の脆性靭性特性に関する研究 | 池田一夫 | 1964(昭和39)~1969(昭和44) |
EW | 各種高張力鋼及び低温用鋼の脆性破壊発生に関する研究 | 池田一夫 | 1964(昭和39)~1969(昭和44) |
UH | a) 150~200kgf/mm2級超高張力鋼の溶接性並びに破壊靭性に関する研究 | 安藤良夫 | 1965(昭和40) |
b) 国産超高張力鋼及び溶接部の基準設定に関する研究 | 1966(昭和41)~1973(昭和48) | ||
JF | 国産鋼材及びその溶接継手の歪制御低サイクル疲労に関する研究 | 飯田国広 | 1967(昭和42)~1973(昭和48 |
SST | 溶接構造用高張力鋼板規格WES135-1964の改正 | 小倉信和 | 1969(昭和44)~1970(昭和45) |
TM | 低温構造用鋼板判定基準WES136-1970の改正 | 金沢 武 | 1969(昭和44)~1975(昭和50) |
a) 板厚効果に関する研究 | |||
b)脆性破壊発生特性に基づく鋼材の材質判定基準確立に関する研究 | |||
JC | 高張力鋼板の溶接割れ感受性指数(Pc)に関する調査研究 | 田村 博 | 1969(昭和44)~1970(昭和45) |
SS | 日本溶接協会鋼種認定要領及び認定方法の改正 | 小倉信和 | 1970(昭和45) |
JE | 高張力鋼の溶接継手部の切欠靭性の評価法の検討 | 大庭 浩 | 1970(昭和45)~1973(昭和48) |
SJ | 軟質溶接継手の強度に関する研究 | 佐藤邦彦 | 1970(昭和45)~1975(昭和50) |
N2-3 | WES136規格中の2.5~3.5%Ni鋼に対応する試験温度基準の再検討 | 金沢 武 | 1970(昭和45)~1975(昭和50) |
Pc | Pc値の規格、解説の作成 | 田村 博 | 1971(昭和46)~1972(昭和47) |
TH | 溶接熱永享部のテーパー硬さ試験方法のJIS原案の作成 | 稲垣道夫 | 1971(昭和46) |
BE | 溶接構造用鋼板のボンド脆化に関する研究 | 田村 博 | 1972(昭和47)~1975(昭和50) |
IF | 溶接構造用鋼板選択のための溶接性並びに脆性破壊に関する評価試験 | 稲垣道夫 | 1973(昭和48)~1975(昭和50) |
CSW | 溶接低温割れ評価のためのインプラント試験法の検討に関する研究 | 稲垣道夫 | 1973(昭和48)~1975(昭和50) |
WSD | 脆性破壊から見た溶接部の欠陥評価 | 町田 進 | 1975(昭和50)~1976(昭和51) |
JI | J積分破壊基準並びに等価欠陥方法に関する研究 | 金沢 武 | 1976(昭和51)~1977(昭和52) |
HSE | 溶接等の各種熱加工により生じる熱、歪に伴う材質変化と継手特性 | 佐藤邦彦 | 1976(昭和51)~1978(昭和53) |
IL | 溶接構造用鋼板選択のための溶接性に関する評価試験 | 稲垣道夫 | 1976(昭和51)~1979(昭和54 |
a)ラメラテア関係、b)インプラント関係 | |||
PMS | 中・常温圧力容器用高強度鋼板及び鍛造品等の規格化 | 稲垣道夫 | 1976(昭和51)~1978(昭和53) |
WSDR | 欠陥評価法の信頼性工学による検討 | 稲垣 浩 | 1977(昭和52)~1981(昭和56) |
FTC | 破壊靭性基準に関する研究 | 金沢 武 | 1978(昭和53)~1980(昭和55) |
MWC | 厚板多層溶接部の割れに関する調査研究 | 田村 博 | 1979(昭和54)~1983(昭和58) |
WR | WES3001-1970(溶接構造用高張力鋼板規格)の改正及びWES3003 G | 金沢 武 | 1980(昭和55)~1982(昭和57) |
(脆性破壊発生に基づく低温構造用鋼板G種判定基準)(案)の検討 | |||
WR1:WES3001の改正 | 稲垣道夫 | ||
WR2:WES3003 G(案)の検討 | 町田 進 | ||
FTR | COD要求値の意義の検討 | 町田 進 | 1981(昭和56)~1984(昭和59) |
RTW | 溶接部靭性要求の検討 | 金沢 武 | 1983(昭和58)~1986 (昭和61) |
FTW | 溶接部COD試験方法の検討 | 町田 進 | 1985(昭和60)~1989 (平成1) |
RCT | 再熱割れ試験方法の検討 | 稲垣道夫 | 1986 (昭和61)~1989 (平成1) |
ECM | 高強度Cr-Mo鋼の技術基準の調査及び設計データベースの作成 | 稲垣道夫 | 1990 (平成2)~1991 (平成3) |
WR3 | WES2805-1980(溶接継手の脆性破壊発生に対する欠陥の評価方法)の見直し、改正 | 町田 進 | 1990 (平成2)~1993 (平成5) |
APD | 繰返し大変形を受ける鋼構造物溶接接合部の強度と破壊靭性 | 高梨晃一 | 1992 (平成4)~1996 (平成8) |
FTS | 破壊靭性に関する研究 | 宮田隆司 | 1994 (平成6)~ |
APDⅡ | 建築鉄骨溶接接合部の強度と破壊靭性に対する工学的手法の検討 | 高梨晃一 | 1997 (平成9)~1999(平成11年) |
LDF | 大変形下における破壊性能の評価研究 | 豊田政男 | 2000(平成12)~ |