プレスリリース
2023年10月12日
一般社団法人 日本溶接協会
当協会では、我が国の社会基盤を支える溶接・接合技術などものづくり技術のさらなる発展と活性化を図るため、当協会が指定した研究テーマの活動を助成する「研究テーマ指定助成事業」を開始しました。
2023 年度は、製品・部品などの製造技術において世界で急速に開発されている「積層造形技術」を研究テーマに指定して公募を行い、申請いただいた研究内容に対し選考委員会で厳正な審査して、当協会理事会にて奨学寄付金を支給する研究を決定しました。
奨学寄付金支給対象研究は以下の通りです。研究の成果報告は、助成期間が終了した後、当協会機関紙に掲載いたします。
本事業は、今後、毎年実施する予定です。
2023年度研究テーマ指定助成事業奨学寄付金支給対象研究
No. | 氏名 | 所属 | 研究テーマ (下記参照) | タイトル |
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1 | 生島 一樹 柴原 正和 前田 新太郎 | 大阪公立大学 | 6、8、9 | 金属積層造形の力学的諸問題の解決に向けた革新的シミュレーション手法の構築 |
2 | 後藤 浩二 | 九州大学 | 8、9 | 曲線曲面構造を有する大型部材のWAAM法積層造形に関する基礎研究 |
3 | 古免 久弥 | 大阪大学 | 5 | ミリスケールのWAAMプロセスの確立とその溶融池対流現象の解明 |
4 | 野村 和史 | 大阪大学 | 4 | WAAM材欠陥その場検出のためのレーザ超音波法を用いた計測技術の開発 |
5 | 山田 崇恭 | 東京大学 | 1 | 積層造形における最大造形寸法の限界を突破する複数部材トポロジー最適化 |
【指定する研究テーマ】
金属を材料とした積層造形技術における1~9のいずれかとします。
AM設計 | 1 積層プロセスを織り込んだDfAM(AM造形限界を考慮した形状最適化) |
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AMプロセス | 2 溶融池現象のシミュレーションモデルの構築(PBF) 3 ウォ-ル厚さ・空間寸法などの造形限界について(PBF) 4 インプロセスモニタリング(PBF/DED) 5 溶接アークとAMアークの放電・溶融池現象(DED-ARC) |
AM冶金 | 6 AM凝固割れの現象論的解析(PBF/DED) 7 AMミクロ組織の造形時と後熱処理との関係(PBF/DED) |
AM力学 | 8 AM造形物の残留応力解析と熱変形の実験・理論解析(PBF/DED) 9 造形対象の形状・サイズと入熱量が熱変形・残留応力に及ぼす影響(PBF/DED) |
以上