1. 会議概要
日時: 2019年9月12 日9:00~17:00、13日9:00~12:00
場所:オーストラリア規格協会、シドニー(オーストラリア)
出席者:
Chairman:Mr.Patrick Verrier(AFNOR、France)
Secretary:Mrs. Cyrielle FOURNIER(AFNOR-France)他、現地24名、Web会議4名
2. 議題の確認
N2234の議事次第で行うことが確認された。
3. 前回議事録の確認
異議なく承認された。
4. 事務局からの報告
- 今回の会議では4名がWeb参加したが、Plenaryに一部のSCの委員長やSecretaryが出席していないのは問題である。前回(ハルビン、中国)でも同じ問題があった。今後、Secretaryを担当している国は会議に参加することを期待する(決議3)。SC 12のJorg TRODLER委員長の任期を3年延長(2022年末まで)する(決議4)。
- 2年以上参加していない国の取り扱いが問題になった。TC 44での数年議論しているが結論がでない。
また、現状、WGにはPメンバー国がWGメンバーをノミネートするが、PメンバーでなくてもWGにエキスパートを参加させることができるように、指針を改訂することをISO中央事務局に要求する (決議5)。 - アメリカよりISO規格の作成方法に疑問が提示された(US position paper participation in ISO/TC 44)。ISOがEU指令の影響を受けているため、他の地域(環太平洋)の規格が反映されていないとの指摘があった。しかし、ISOは各国からの専門家を受けいれて共通規格を作っているため、他の地域はこれをもとに修正した整合規格を作ることができる。
- 2018年度からの議決事項の確認と行動と対応に対する報告が行われた。
5. Business Plan
コメントを元に修正が行われた。ヨーロッパ中心に書かれているので、他の地域の内容を入るような要望がされ、これが一部認められた。
IARCに関する内容が記載されていたが、実際には規格を作ることができない。これらは法規制に関連しているので、削除した。最終案をISO/CSに送る(決議6)。
6. ISOのニュース
Directiveの年間のメンテナンスサイクルが紹介された。10月スタートして、5月発行する。
7. ISO/TC44 のサーバーについて
https://committee.iso.org/home/tc44 ができたので、リンクの要請があった。また、Newsなどのアップデートの回数がある。
8. Interpretationに関して
規格の解釈を行うだけなので、技術的な変更は行わない。新しいものが発行された場合、その有効日が、前のInterpretationの廃止日とする(決議7)。
InterpretationはTC 44のホームページ上でアクセスできるようにし、掲載の1週間前には委員に連絡する。
ISO 15614-1:2004に関し、2013年にシールドガスの組成範囲に関する解釈(N1128)が発行されているが、2016年に別の解釈がWebサイトにも掲載された。この2つの解釈には違いが存在しており、混乱が生じているとの指摘がフィンランドからあった。2013年に発行されているのが、いつまで有効かが問題である。これについてSC 10で検討するように決議を行った。(決議8)
9. SC報告
- SC 3(溶接材料)
ISO 24598(耐クリープ鋼SAW用ワイヤ、フラックスとの組合わせ)とISO 14174(SAW、ESW用フラックス)が2019年に発行された。
- SC 5(溶接部の試験)
9月11日に開催されたSC 5会議経過の報告がなされた。
- SC 6(抵抗溶接及び機械的接合)
IIWでの規格をSC 6移行させる。WG 4は航空機用及び自動車用のmechanical joining(機械的接合)を担当している。
- SC 7(溶接用語及び記号)
ISO/TR 25901-2(溶接用語-安全衛生)に関してはISO中央事務局からの編集上の問い合わせで止まっている。引用元の記載と、どの箇所が修正されたかを示さなければならない。Directiveに対して、修正箇所を明記する必要がないとの疑問を提示する(決議9)。
- SC 8(ガス溶断機器)
関係者が欠席のため、報告がなかった。
- SC 9(安全衛生)
ISO 25980(遮光カーテン)の修正のための投票を行う。コメントを出す必要がある。
- SC 10(溶接の施工管理)
欠席のため、報告がなかった。ISO 13918(スタッド溶接)AMD1(図の修正)のFDIS投票が3月に終わっているのに発行されていない。事務局に問い合わせを行う。
- SC 11(要員認証)
CEN/TC121でPメンバーが5名集まらないので、ウィーン協定を満たすかどうか不明である。SC 15が成立したので、スコープから水中溶接を除く。
また、これまで水中溶接を扱っていたWG 1を解散する。
- SC 12(はんだ付材料)
委員会構成および各WGの紹介が行われた。
- SC 15(水中溶接)
8か国が賛成し、ドイツが反対した。水中溶接に関する要員認証、品質管理、設計などを取り扱う。ISO 15614-9、ISO 15614-10およびISO 15618が移行される(決議10)。Mr. Mike PettがChairになる。
併せて、SC 11のスコープの内、“Qualification of personnel and procedures for underwater welding”をSC 15に移すことを承認した。(決議11)
10. Systematic Review(定期見直し)
- ISO/TS 18166, Numerical welding simulation – Execution and documentation
⇒ 2019年6月実施のSR:確認(日本:確認)
AWS内に同様の委員会がある。
- ISO 5187, Assemblies made with soft solders and brazing filler metal
⇒ 2019年9月実施のSR:SC 13に移管し、改訂要否を判断する。
11. 規格の移行
TC 44直下のWG 3及びWG 4で開発した下記規格が、それぞれSC 13及びSC 14が設立された後でもTC 44の直接管理であったため、次のように移管先を決定した。
- ISO 5187(Assemblies made with soft solders and brazing filler metal)をSC 13に移管する(決議12)。
- ISO 11745(Brazing for aerospace applications - Qualification test for brazers and brazing operators - Brazing of metallic component )は航空機関連であるため、SC 14に移行する(決議13)。
- ISO 17672(Brazing – Filler metals)をSC 13に移管する(決議14)。
- ISO 3677(Filler metal for soldering and brazing – Designation をSC 12またはSC 13のいずれかに移管すべきか、それぞれのChairとSecretaryに相談する(決議15)。
12. リエゾン報告
ISO/TC 269/SC 1のリエゾンオフィサーを平田氏(大阪大学)とすることが確認された。(決議16)
- ISO/TC 17(Steel casting):長年レポート報告がないので、他の人を割り当てる。
- ISO/TC 67:リエゾンオフィサーは継続する。
- ISO/TC 79:活動状況が報告された。
- ISO/TC 107:リエゾンレポートとして参考にするように提案があった。
ISO/TC 44に関連して、何が重要か分かるように要請があった。Mr. Andrew Davisが簡単な報告フォームを提案する(決議17) 。 - ISO/TC 119:欠席のため、報告がなかった。
- ISO/TC 135:NDTに関する報告があった。ISO/WD 9712(Non-destructive testing – Qualification and certification of NDT personnel)は各国の国内法と一致していないため、アンブレラ方式を採用した。
認証はISOの適用範囲でないことが確認された。 - ISO/TC 167(Steel and aluminum structure):溶接を取り扱う規格があることが判明した。(一社)日本鋼構造協会が審議団体である。
JWES事務局から委員参加している。 - ISO/TC 229:活動状況が報告された。
- ISO/TC 261(Additive Manufacturing):活動状況が報告された。
- ISO/TC 269/SC 1/WG 3(Rail Welding):ISO/TC 44の溶接の内容を扱っているため、このWGからTC 44に連絡があるべきとの意見があった。
- IEC/TC26(電気溶接):規格の審議状況が報告された。
13. CEN/TC 121の報告
活動状況が報告された。欧州エコデザインは製品規格に対応しているので、CENELEC/TC 26が該当する。TC 121としては対応しない。このことを来週、ベルギーに説明に行くことが報告された。
14. SBS
SBSに関しての組織と行動目的が紹介された。
15. その他
ISO行動規範についての説明があった。
16. 次回会議
2020年9月6日の週か13日の週にアメリカで開催する。
以上