1.本委員会(2024年度は4回実施)
①2024年6月18日(火)に溶接会館(東京)でオンラインを併用して講演会を開催し、情報交換を行った。講演は下記5件。
(1)二相ステンレス鋼HAZ のフェライト相比と溶接条件 大阪大学 小川和博氏
(2)二相ステンレス鋼溶接金属の耐孔食性とCr欠乏層の関係 日本製鉄 吉岡優馬氏
(3)アンモニアタンク開発動向と溶接技術 IHI 兵間賢吾氏
(4)レーザクラッディングを活用した表面改質および補修技術の開発 川崎重工業 渡邊健太郎氏
(5) 銅に対する各波長のレーザ溶接特性 東芝ESS 濱田崇史氏
②2024年9月25日(水)にサンポートホール高松(高松市)でオンラインを併用した講演会を開催し、情報交換を行った。講演は下記2件。また同日、株式会社香西鉄工所にて見学会を開催した。
(1)溶接部の微生物腐食事例 大阪公立大学大学院 川上洋司氏
(2)二相ステンレス鋼の溶接部におよぼすティグ溶接ならびに繰返し溶接補修の影響 (株)高田工業所 中野正大氏

③2024年11月26日(火)に「積層造形の特性・組織制御」を主題にスタディグループ会議を兼ねて、大同特殊鋼株式会社(星崎工場)において見学会ならびにオンラインを併用した講演会を開催し、講演会と情報交換を行った。講演は下記1件。
(1)University West's Vision for the Future of Production Technology and Advancing Welding and Additive Manufacturing of Superalloys University West Joel Andersson氏

④2025年3月18日(火)に溶接会館(東京)で化学機械溶接研究委員会との合同開催にてオンラインを併用して講演会を開催し、下記4件の講演と情報交換を行った。
(1)書籍『二相ステンレス鋼の溶接』について 千代田化工建設 岩本博之氏
(2)液体水素環境でのステンレス溶接金属の破壊に関して 東京大学 川畑友弥氏
(3)極低温におけるFe-36wt%Ni合金の引張特性におよぼす水素の影響および疲労特性 日本冶金工業 前田大樹氏
(4)ケーススタディ 非鉄金属の溶接課題 化学機械溶接研究委員会運営WG
2.「積層造形の特性・組織制御」スタディグループ(SG)
2020年度から「積層造形の特性・組織制御」スタディグループの活動を開始した。第1回のSG会議は2024年5月10日(金)に溶接会館(東京)でオンラインを併用して開催し講演ならびに文献調査報告を行った。 第2回SG会議は上記の第3回本委員会と見学会(上記参照)を兼ねて開催し、第3回SG会議は2025年1月22日(水)に溶接会館(東京)でオンラインを併用して開催し講演ならびに文献調査報告を行った。
3.セミナーおよび講習会
3.1 講習会
当委員会での活動成果として発刊された「ステンレス鋼溶接トラブル事例集」(産報出版)の内容をベースにして、ステンレス鋼の溶接構造物の設計者向けの内容も加えた講習会「溶接トラブルに学ぶステンレス鋼の有効活用と信頼性確保 - 設計者のための溶接管理技術 -」を開催した。講習会は2024年8月8日(木)に溶接会館(東京)において対面受講とオンライン受講を併用するハイブリッド方式にて実施した。両方式を合わせて62名の受講者が参加し会場、WEB双方からチャットも含め活発な質疑が行われ、成功裡に実施された。

- 設計者のための溶接管理技術 -」講習会の開催状況
3.2 「異材・肉盛溶接とクラッド鋼の溶接」の発刊記念セミナー
後述する書籍の発刊を記念したセミナーを2025年1月29日(水)~1月30日(木)に溶接会館(東京)において対面受講とオンライン受講を併用するハイブリッド方式にて実施した。両方式を合わせて101名の受講者が参加し会場、WEB双方からチャットも含め活発な質疑が行われ、成功裡に実施された。

4.ガイドブックの書籍化
2014年度から新たに異材溶接技術に関するガイドブックの作成のためのWGを設置し、活動成果として2018年度に特殊材料溶接研究委員会編「異材・肉盛溶接ガイドブック」をブリテンとして刊行した。これらは、委員会内部資料としての位置づけであったため、2020年度からWGを設置して構成を見直すとともに、内容を詳細に議論して完成度を高めて、一般に市販される書籍「異材・肉盛溶接とクラッド鋼の溶接」(産報出版)として発刊した(書籍販売ページ)。

5.規格関係
特になし。
6.会員の動向
会員企業数は、28社である。