本委員会は、化学機械・プラント圧力設備分野の溶接・加工技術に関する調査と研究を行い、その活動成果を活用して同分野の溶接接合品質の維持・向上を図り、併せて次世代の技術者・研究者の人材育成を図ることを目的に活動している。
2026年度の事業計画を以下に示す。主な事業として、N2バックシールガイドラインの発行およびASME PVP 2026における化学機械セッションでの4講演などを計画している。
2028年度に化学機械溶接研究委員会は70周年を迎えるため、その記念行事の準備に着手する。
1.本委員会活動
化学機械・圧力設備の溶接・加工、維持・管理などに関した以下の7テーマを中心に、本委員会を年4回開催する。開催予定は、第317回委員会:6月、第318回委員会:9月、第319回委員会:12月、第320回委員会:3月(2027年)である。
- 溶接・加工・非破壊検査技術に関する調査と研究
- 損傷・劣化事例の調査とその防止に関する研究
- 供用適性評価(減肉評価)WESの適用普及、及び寿命診断・保全技術に関する調査と研究
- 溶接補修指針の整備と拡充、及び溶接補修WESの適用普及
- IoT、AIなどの活用による化学機械分野のDX及びスマート保安技術の調査と研究
- 関係法規・規格の調査・検討
- 圧力設備の製作・保全技術の海外規格化の情報収集と当委員会の技術研究成果、規格の海外展開
3. 〜5. のテーマについては、圧力設備サステナブル保安部会、及び2. のテーマについては特殊材料溶接研究委員会との連携活動も含む。との連携活動も含む。
2.合同委員会
上記4回の委員会の内、第320回の委員会は特殊材料溶接研究委員会との合同委員会として開催する。
3.見学会
第317回の委員会は、見学会を併設して行うことを予定している。
4.小委員会及びWG活動
4.1 N2バックシールド適用評価合同小委員会
溶接材料部会との合同で、ステンレス鋼のティグ片面溶接で一般的に用いられているArガスに代わり、N2ガスの適用性を評価することを目的とした小委員会を2022年度に発足させた。2026年度は活動最終年度とし、作成したガイドラインを発行するとともに、ASME PVP2026での発表などを通じて国内外での周知を図る。
4.2 溶接技術仕様作成小委員会
この小委員会は、化学プラントおよび圧力設備の溶接施工に関する、国内で利用可能な溶接技術仕様書の構築を目的として、2024年度に発足した。技術仕様は米国規格API RP 582をベースとし、4分野の分科会を設け、技術仕様の作成を進めるとともに、米国規格には含まれていない非破壊検査の仕様や、関連する国内法規における溶接施工の規定についても、技術仕様に盛り込むべく新たに2分科会を設けて検討を行っている。2026年度上期は6分科会の活動を完了し、下期より各分科会原案の統合作業に着手する予定である。最終的には、日本溶接協会規格(WES)として技術仕様を構築することを目指している。
4.3 WG活動
本委員会では、次の7つのWG活動を行う。
1) 委員会運営WG
本委員会の将来ビジョンの構築、活動テーマの探索、講演話題の調査・分析、国際活動などを目的とした委員会運営、更には委員会活動の裾野を広げるための若手および女性技術者の参画を促し、委員会の将来展開を画策する検討を行う。
2) FFS適用推進WG
2025年度に改正したWES 2820(圧力設備の供用適性評価方法―減肉評価)の活用促進を目的に、石油学会と合同で講習会を実施するとともに、API/ASME FFSの改正が2026年に予定されているため、最新動向の情報収集を行い、業界内へのフィードバックを予定する。
3) 溶接補修WG
2025年10月に発行した「CP-2501 プラント圧力設備の溶接補修指針(改訂版)」の普及を目的とした講習会を計画する。ASME PCC-2委員会の溶接補修WG(SGWR)において、Article 212 Fillet Welded Patches(para.3.4)の改訂活動への委員派遣を継続し、ASME PCC-2における技術動向を把握する。
4) WES 7700改正WG
2019年度に発行したWES 7700規格群の改正について、プラント圧力設備の溶接補修指針(改訂版)の内容を反映した検討を開始する。内面ライニング溶接などの新しい補修方法の規格化についても検討を試みる。
5) DSS講習会WG
2024年度に発刊した技術図書「二相ステンレス鋼の溶接―溶接施工のかんどころ―」をもとにした講習会を計画するとともに、技術図書 第1部に関して英文化を検討する。
6) 圧力設備の溶接設計施工技術伝承WG
圧力設備の設計・製作分野における技術者育成と技術伝承を図るためのテキストを用いた第3回目の「圧力設備の溶接設計施工テキスト講習会」を2026年度下期に開催を予定する。また、関連法規や規格の改正などに伴うテキスト改訂に着手する。
7) 海外活動WG
圧力設備関連技術の海外展開を組織的に進めるため、圧力設備の製作技術、維持・保全技術に関する海外規格の動向・最新情報を収集し、フィードバックすることにより、委員会の技術研究や規格・ガイドライン化などの活動をサポートする。また、委員会活動の海外展開を画策し、我が国の化学機械分野に有益な情報提供を図るとともに、国際規格化を促進する。2026年度はASME PVP 2026に参加し、Operations, Applications & Components(OAC)Technical CommitteeにおけるTopic:OAC-6 -- Operations and Maintenance of Plant Equipmentで化学機械溶接研究委員会の活動4件を報告する。




