1.本部会及び幹事会
2024年度部会総会は2024年5月24日(金)に開催された。2023年度事業報告、2023年度決算書、2024年度部会役員交代、2024年度事業計画(案)、2024年度予算書(案)の説明があり、すべて議案通り承認された。
新たな部会・委員会リストに基づき、はんだ・微細接合部会規則、並びに部会会員の異動等について確認を行った。また、経済産業省等からの要望に応える形で2011年度から実施している部会員会社の年間のはんだ生産量(はんだ生産量統計調査)について、集計調査結果が本部会で報告された。本調査については、生産実績調査表を用いて今後も継続して調査することが承認された。 幹事会は2024年5月22日(水)、及び2025年3月11日(火)に実施され、2024年5月22日は部会総会報告の確認及びはんだ生産量調査について詳細を審議した。また、2023年度の研究成果報告および2024年度の研究協力金申請については、2024年7月8日(月)~7月19日(金)に書面審議により審議を行った。2025年3月11日は2024年度の暫定決算及び活動概要、2025年度予算案を審議した。
2.技術委員会及び規格分科会
2.1 国内はんだ及びはんだ付関連規格の改正及び整備
2.1.1 JIS改正
① JIS 5年見直し
令和6年度に見直しとなる以下の4つのJISに関して、確認見直しを行った。
JIS Z 3197:2021 はんだ付用フラックス試験方法
JIS Z 3198-1:2014 鉛フリーはんだ試験方法―第1部:溶融温度範囲測定方法
JIS Z 3284-2:2014 ソルダペースト―第2部:はんだ粉末の形状,表面状態判定及び粒度分布測定試験
JIS Z 3284-4:2014 ソルダペースト―第4部:ぬれ性,ソルダボール及び広がり試験
② JIS Z 3001「溶接用語」
公募区分24C(原案作成期間:2024/10/1~2025/5/31)に応募したJIS Z 3001-3「溶接用語-第3部-:ろう接」の改正にあたり、原案作成委員会に参画して、原案作成を行った。
2.2 国際規格関連
2.2.1 ISO規格への対応
ISO/TC44/SC12会議が 2024年6月19日(水)および2025年1月22日(水)の2回、Hybrid会議方式で行われた。日本がプロジェクトリーダーであるISO 9455-17(絶縁抵抗試験、マイグレーション試験に関する規格)、および日本提案であるISO 9455-18(洗浄前後での清浄度試験方法に関する規格)について、規格発行の進捗状況が会議の中で共有された。また、焼結型接合材料の国際標準化に向け、焼結型接合材料国際標準化研究委員会で進めている内容についてPWI(Preliminary Work Item)提案を行った。
(1)2024年6月19日(水)開催分
・ISO 9455-17(絶縁抵抗試験、マイグレーション試験に関する規格)
事務局から、2024年1月に規格が発行されたことが報告された。次回の定期見直しは2029年となる。
・ISO 9455-18(洗浄前後における清浄度試験方法に関する規格)
事務局から、6/24週に規格書類をISOの編集部署に提出し、規格発行に進む予定である旨報告された。
・ISO 12224シリーズ(やに入りはんだの仕様と試験方法に関する規格)
事務局から、2024年5月に規格が発行されたことが報告された。次回の定期見直しは2029年となる。
(2)2025年1月22日(水)開催分
・ISO 9455-18(洗浄前後における清浄度試験方法に関する規格)
事務局から、2024年8月に規格が発行されたことが報告された。次回の定期見直しは2029年となる。
・焼結型接合材料国際標準化に向けたPWI提案
焼結型接合材料の国際標準化に向け、焼結型接合材料国際標準化研究委員会で進めている内容(標準化目的、適用範囲、開発期間、規格に掲載する項目等の概略)を説明し、PWI提案が承認された。次回会議で更に詳細な概要を説明した上で、次々回の会議で規格草案を提出し、NP(New work item Propos-al)提案を行う計画となった。
2.2.2 IEC規格への対応
IEC/TC91 活動は、WG2:6月13日(東京)、9月26日(ロンドン)および WG3:6月11日(東京)、9月24日(ロンドン)にハイブリッド会議方式でそれぞれ開催され、日本溶接協会よりWEB 参加した。
・WG2
- IEC 61190-1-3(Attachment materials for electronic assembly - Part 1-3: Requirements for electronic grade solder alloys and fluxed and non-fluxed solid solder for electronic soldering applications)は、日本溶接協会委員がプロジェクトリーダーとなり、見直しを進めることになった。
・WG3
- イギリスより、「New Business」として、IEC61189-5-501:General test methods for materials and assemblies – Surface insulation resistance (SIR) testing of solder fluxesの改訂案が出された。内容は、試験に使用される試験片の改訂であり、ロンドン会議の Plenary meeting でRRが承認された。日本溶接協会委員がエキスパートとして委員登録され対応することになった。
2.3 鉛フリーはんだフラックスの洗浄性評価方法作成WG
フラックス残さは使用環境により接合部の信頼性などを悪化させることから、鉛フリーはんだソルダペーストに使用されるフラックスの洗浄性評価の標準化が求められている。本WGは2017年度に設置され、新たな洗浄性の評価試験方法を標準化することを念頭に活動を行っている。本年度はISへ向けて細かな修正を加えるなどの軽微な変更を行った。8月にIS化が決定し、本登録となった。
2.4 高鉛含有はんだ代替接合材料規格化準備WG
2019年度に高鉛含有はんだ代替接合材料規格化準備WGを立ち上げ、2022年度までの3年間、部会内でWG活動を行い、2023年度からはエネルギー需給構造高度化基準認証推進事業費 省エネルギー等国際標準開発(国際標準分野(新規対応分野))「半導体デバイス向け焼結型接合材料に関する国際標準化」に本部会からの提案が採択されたため、焼結型接合材料国際標準化研究委員会に活動の中心を移し、本規格化WGは必要に応じて開催することとした。2024年度の開催はなかった。
2.5 焼結型接合材料調査委員会
海外では焼結型接合材料の実用が始まっているが、焼結型接合材料に関する標準規格は未整備であり、欧米からISO案等が提案される前に、日本で本技術における共通基盤を整備することを目指し、2022年度の産業標準化推進事業委託費/戦略的国際標準化加速事業:産業基盤分野に係る国際標準開発活動により「半導体デバイス向け焼結型接合材料に関する標準化調査」を経て、2023年度からエネルギー需給構造高度化基準認証推進事業費 省エネルギー等国際標準開発(国際標準分野(新規対応分野))「半導体デバイス向け焼結型接合材料に関する国際標準化」に採択され、部会内に「焼結型接合材料国際標準化研究委員会」を設置し、3年間の活動を開始した。2024年度は、2023年度に新規試験方法の検討・開発を行った3項目(熱伝導率試験、機械的特性試験、接合部接合強度試験)や既存の試験規格の引用での対応を検討している印刷性試験について、委員間でラウンドロビンテストを実施し、試験手順などの確認と問題点の洗い出しなどを行った。今年度、「規格委員会」も新たに立ち上げ、国際規格文案の策定にも着手した。
2.6 WES2810 JIS化検討WG
WES 2810「鉛フリーはんだ対応はんだこて試験方法」について、検討WGにて原案作成に向けた検討を行い、JIS原案作成に係る事前調査表を作成して、25Aの区分にて申請を行った。
2.7 他団体、他委員会との連携・協力
(一社)電子情報技術産業協会TC 91国内委員会へ協力し、鉛フリーはんだ関連等の国際規格改訂への協力を行った。
2.8 環境規制調査・対応WGへの協力
有害物質や環境負荷の高い薬品類に関する規制法案がいくつか検討されており、それらの動向調査を目的とした部会メンバーで構成されるワーキンググループの活動に協力できる体制を維持している。
3.微細接合技術分科会
2024年7月23日に溶接会館2階ホールとオンラインでのHybrid方式にて、「~DX・GX時代を支える実装技術・材料の研究開発動向~」というテーマにて、はんだ・微細接合部会主催のシンポジウムを開催した。 本シンポジウムには、(一社)エレクトロニクス実装学会、(一社)スマートプロセス学会 エレクトロニクス生産科学部会および当協会マイクロソルダリング要員認証委員会の協賛、(一社)電子情報技術産業協会の後援を頂き、2件の講演、当部会会員企業5社からの技術紹介、「鉛フリーはんだフラックスの洗浄性評価方法作成WG」の活動報告及び関連技術紹介が行われ、会員外の参加者も含め61名の参加を得た。