4.1手溶接(アーク溶接等)

告知 手溶接技能者の資格認証基準について(2021.10)

手溶接技能者資格の認証について規定している次の規格が、2021年10月1日付で改正となりました。

WES 8201(手溶接技能者の資格認証基準)

・新しいWES 8201は日本溶接協会のHPから閲覧及び購入が可能です(以下ボタンをクリック下さい)。
閲覧(クリック)  購入(クリック)

 今回の改正点は次のとおりです。
・技能者の技量判定に無関係な“最終層のビードを連続して同一方向に溶接する”という文言を削除
・WEB 申請(e-Weld)への移行に対応するためサーベイランス方法についての文言を変更

新規格の適用は、2021年10月1日以降の評価試験から適用を開始しています。

1.手溶接技能者資格の種類

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2.手溶接技能者資格の受験条件

資格の級別受験条件
各種類の基本級1ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者 (注)
各種類の専門級3ヵ月以上溶接技術を習得した15歳以上の者で、 各専門級に対応する基本級の資格を所有する者。ただし、基本級の試験に合格することを前提として基本級の試験と専門級の試験を同時に受験することができる。

(注) ガス溶接受験者は、労働安全衛生法にもとづく「ガス溶接技能講習」修了者であること。また、アーク溶接については、労働安全衛生法にもとづく「アーク溶接等の特別教育」を修了していることが望ましい。

3.評価試験の内容

(1) 学科試験
  はじめて受験するときは、学科試験があります。出題内容は、次の分野です。

    a)溶接の一般知識 b)溶接機の構造と操作 c)鉄鋼材料と溶接材料
    d)溶接施工 e)溶接部の試験と検査 f)溶接作業での安全衛生

    なお、次のいずれかを満足する場合には、手溶接の学科試験を省略できます。ガス溶接については、ガス溶接技能講習修了者を受験資格としているので、学科試験は免除されます。
・JIS Z 3801及びWES8201に基づく評価試験に合格したことがある者
・JIS Z 3801及びWES8201に基づく評価試験で学科試験に合格し、有効期間内の学科試験合格証明書を現有する者
・当協会が認める溶接学科講習会を修了した者
・溶接管理技術者又は溶接作業指導者の資格を現有している又は過去に取得したことがある者

(2) 実技試験
  試験は、JIS Z 3801にもとづいて行い、外観試験及び曲げ試験により評価します。

4.試験に使用できる溶接材料及びガスについて

・評価試験で使用できる溶接材料リスト(PDF)
*評価試験で使用できる使用溶接材料は、受験申請時に選択した溶接材料のみ使用可とし、評価試験当日の使用溶接材料の変更は不可となります。

・被覆アーク溶接の試験に使用する溶接棒の棒径は、3.2mm以上とします。ティグ溶接の試験に使用する溶加棒及びガス溶接の試験に使用する溶加棒の径は規定しません。
・組合せ溶接の場合には、溶接材料はティグ溶接の溶加棒と被覆アーク溶接の溶接棒の両方とも選択してください。
・ティグ溶接のシールドガスはアルゴンガスのみになります。

5.研修テキスト

新版JIS手溶接受験の手引き 日本溶接協会編(産報出版株式会社)