JC委員会及びPc委員会(主査:田村博)

研究テーマ 高張力鋼板の溶接割れ感受性組成に関する調査研究、Pc値の規格、解説の作成
研 究 期 間 1)JC委員会:1969〜1970年(昭和44〜45年)
2)Pc委員会:1971〜1972年(昭和46〜47年)
研 究 目 的  溶接時の低温割れ感受性の評価は、溶接熱影響部の最高硬さでなされてきたが、伊藤、別所はy開先拘束試験片を用いた溶接割れ試験により、新しい溶接割れ感受性指数(PCまたはPW)を提案したので、その妥当性評価と規格化を検討する。
研 究 内 容  提案された溶接割れ感受性指数に基づく鋼の溶接割れ感受性の評価や、施工条件の検討が広く国内外で実施され、評価を得つつあった。1969〜1970年にJC委員会、1971〜1972年にPC 委員会を組織し、広範な試験を実施し、この感受性指数PC値が鋼の溶接割れ感受性を良く表す事を明らかにした。
研 究 成 果  成果は総合報告書「高張力鋼の溶接割れ感受性指数に関する調査研究」に纏めるとともに、「溶接構造用高張力鋼板規格(WES-135)」に、PC 式の化学組成項を溶接割れ感受性組成(PCM)と定義し、それぞれのグレードにPCMの上限値を規定した。
 それによってWES-135A-1972においては、溶接性を炭素当量(Ceq)又は溶接割れ感受性組成(PCM)いずれで評価しても良いとした。