APD-II委員会(主査:高梨晃一)
研究テーマ | 繰り返し大変形を受ける鋼構造物溶接接合部の強度と破壊靱性 |
研 究 期 間 | 1997〜1999年(平成9〜11年) |
研 究 目 的 | 建築鉄骨接合部において脆性破壊を防止するために、どれくらいの靱性値が必要かを算出するための破壊力学的評価手法を確立する。 |
研 究 内 容 | 本委員会では、兵庫県南部地震で大きな問題となった脆性破壊を研究の主対象とした。 鋼構造物の脆性破壊評価手法としては当協会WES2805があるが、建築鉄骨では動的繰返しの塑性変形というWES2805の想定を越えた条件下での脆性破壊が対象となる。 本委員会では、基本的にWES2805の手法を踏襲するものであるが、上記の背景を踏まえて、主として次の課題について検討を行った。 @ WES2805のCTOD設計曲線の高歪領域及び高歪集中部への適用性 A 鋼材の材質に及ぼす歪速度と予歪並びにその重畳効果の影響 B 破壊靱性値に及ぼす塑性拘束の影響 C シャルピー衝撃値とCTOD値の相関 D破壊評価手法の適用性の実大模型試験結果による検証 |
研 究 成 果 | 研究成果を、当協会主催のセミナー(「建築鉄骨での脆性的破壊と鋼材破壊靱性セミナー」、1999年12月21日開催)で一般公開した。 セミナーには建築関連業界から定員を上回る200名以上の参加者があり高い評価を受けた。 また、WES-TR2808「動的繰返し大変形を受ける溶接鋼構造物の脆性破壊性能評価方法」を作成・発行した。 |