2024年10月15日(火)、当協会AM部会主催により、「第1回 AM Worldセミナー」を開催しました。
(AM:Additive Manufacturing 積層造形)

今回は、「日本のAM技術の普及に向けて」をテーマに、6件の講演(うち海外から2件)と集中討議、ワークショップを行いました。
慶應義塾大学三田キャンパスを会場とし、工作機械や航空・宇宙、材料メーカーなどの業種から、研究や開発、製造担当者など190名の参加があり、関心の高さがうかがえました。そのうち47名は、未来を担う大学生となりました。

ワークショップでAMの製造工程を体験

開会挨拶後、「金属AM初心者運用講座とワークショップ」を開催。
参加者は、製品が完成するまでの一連のフローを確認後、サンプルからサポート材除去を体験。「普段できないことが体験できて良かった」「金属AMでどういうものを製作することができるのか、実物の展示があったので一目で理解できた」「サンプルに触れることができた点が良かった」などの感想があり、「次回はもっとスペースを広くとってほしい」という期待の声もありました。

講演は産官学から

講演は、経済産業省素形材産業室 室長・星野昌志氏から「素形材産業を巡る動向とAMへの期待」、慶應義塾大学 准教授・小池綾氏から「宇宙AM-異重力場で拓くAM技術の新展開」をテーマとした興味深い話がありました。また、三菱重工業 常務執行役員CTO兼CoCSO・伊藤栄作氏やニコン 代表取締役兼会長執行役員CEO・馬立稔和氏、海外からはFhG IAPT、HBDと、金属AM技術のスペシャリストが各業界の最新AM適用事例などを紹介。参加者は、世界の最先端、中国や日本の状況などの話に聞き入っていました。
セミナーの最後には、「AM品質保証」をテーマに、埼玉車体・阿久津光雄氏と愛知産業・木寺正晃氏による集中討議が行われました。

今後の展開

好評を博した今回のセミナー。次回も参加したいという要望が多く、AM部会ではより充実した第2回セミナーを2025年2月21日(金)大阪大学にて実施予定です。
また、ワークショップは、TCT Japan(2025年1月29~31日・東京ビッグサイト)等に出展し、身近なAMを体験いただけるよう準備しています。

2024年8月には「入門 金属3Dプリンター技術」(日本溶接協会 AM部会 技術委員会 編)を刊行しました。金属3Dプリンター技術を基礎から学ぶ入門書で、各分野に精通した16名の執筆陣で構成した1冊となっています。

【問合せ】
 一般社団法人 日本溶接協会 AM部会 事務局
 TEL:03-5823-6324 MAIL:jwesam@jwes.or.jp