CIW認定について
CIW認定について
溶接構造物の品質保証の要ともいえる非破壊検査の実施は、様々な業界で必要不可欠となっております。
鋼構造物の溶接部を放射線検査(RT)、超音波検査(UT)、磁気検査(MT)、浸透検査(PT)、渦電流検査(ET)及びひずみゲージ検査(ST)などの非破壊検査手法を用いて検査する検査機関(検査会社など)の技術者数や配置、設備・機器の管理及び品質システム体制について審査して認定基準(WES 8701)に満たしていると判定した事業者に対して認定を行っております。
溶接構造物の製作工程で検査する場合、発注者又は監理者に代わって行う検査があり、この認定を受けた検査機関は、後者の検査を行う場合(第三者検査と呼ぶ場合がある)の資格として活用されているもので、例えば建築鉄骨の第三者検査を行う場合の資格として展開しているものです。
1.適用する規格
WES 8701:2018「溶接構造物非破壊検査事業者等の認定基準」
2.認定検査部門
認定検査部門は、非破壊検査方法によって次の6部門に区分します。
(1)放射線検査部門(RT)
(2)超音波検査部門(UT)
(3)磁気検査部門(MT)
(4)浸透検査部門(PT)
(5)渦電流検査部門(ET)
(6)ひずみゲージ検査部門(ST)
※共通検査部門(必須):外観検査
3.建築鉄骨検査適格事業者
上記の認定検査部門の超音波検査部門(UT)において、WES 8701附属書C(規定)付加要求事項「建築鉄骨検査適格事業者」の区分があります。
4.認定種別と検査部門数・技術者の構成
認定種別は、A~D種の4種類で、各種別の検査部門数と技術者の構成は、次のとおりです。
種別 | 認定検査 部門数 | 検査技術管理者数 | 認定検査部門の 上級検査技術者数 | 認定検査部門の 検査者技術者数 | |
A種 | 5又は6 | 5名以上 | 16名以上 | 該当検査部門 に各1名以上 | 該当検査部門の 上級検査技術者 1名につき、 1~10名 |
B種 | 3又は4 | 3名以上 | 8名以上 | ||
C種 | 2 | 1名以上 | 4名以上 | ||
D種 | 1 | 1名以上 | 2名以上 |
注)検査技術管理者は、認定検査部門ごとに上級検査技術者又は検査技術者のいずれかと重複登録することができる。
上級検査技術者は、同一検査部門の検査技術者として重複登録することはできない。
5.認定の審査項目
認定のための審査項目は次のとおりです。
(1) 法人の設立登記と組織機構
(2) 試験・検査の実績
(3) 品質保証体制の構築と実施
(4) 技術者の資格と構成人員
(5) 認定に必要な設備及び機器
6.認定に必要なCIW技術者の任務及び責任
CIW各技術者の任務及び責任は、次のとおりです。
技術者の種類 | 主 な 任 務 及 び 責 任 |
検査技術管理者 | 溶接構造物の外観検査を含む非破壊検査ついて,次の事項を実施し,検査に関する総括的な責任を負う登録された技術者 (1) 検査計画と実施(検査仕様書の確定及び検査手順書の承認) |
上級検査技術者 | 外観検査を含む当該検査部門について,次の事項を実施し,業務遂行,検査技術者の指導及び監督を行う登録された技術者 (1) 検査の計画と実施(検査仕様書の確認及び検査手順書の作成) |
検査技術者 | 外観検査を含む当該検査部門について,上級検査技術者の指導の下で次の事項を実施する登録された技術者 (1) 検査業務の実施 |
7.CIW各技術者の登録条件とCIW技術者試験
CIW各技術者の登録条件として、認定事業者又は認定を取得しようとする事業者に所属している技術者であること。また、下表のとおりJSNDI資格などの資格を保有していること。
さらに、検査技術管理者及び上級検査技術者は当該CIW技術者試験に合格の上、資格登録をする必要があります。
技術者の種類 | 資 格 の 種 類 |
検査技術管理者 | 以下のいずれかの資格を保有していること (a) NDIS 0602に基づく技術者の資格 |
上級検査技術者 | 認定検査部門に該当する次の資格を保有していること (a)JIS Z 2305に基づくレベル3 |
検査技術者 | 認定検査部門に該当する次のいずれかの資格を保有していること (a) JIS Z 2305に基づくレベル1以上の資格 |

・CIW検査事業者(検査会社)認定制度パンフレット
(PDFファイル) ~ WES8701 「溶接構造物非破壊事業者等の認定基準」に基づくCIW認定
CIW認定とは、一般社団法人 日本溶接協会規格 WES 8701に則った、 非破壊検査事業者(非破壊検査会社)の資格です。