溶接施工フォーラム : PWHTの実施要求について

投稿者 トピック
rsasaki
  • 投稿: 6
PWHTの実施要求について
お世話になります。

ASME B31.3 2014において、PWHT必須対象外は表(Table 331.1.3)より以下となっています。
P-1:ALL
P-4,5A:<=16mm

つまり、P-1はPWHTの実施不要なのに対し、P-4,5Aは肉厚が大きい場合、PWHTが必要となっています。

この違いの要因は何なのでしょうか。
低合金鋼の方が硬くなりやすい?低温割れが発生しやすい?

ご存じの方おられましたらご教授いただけないでしょうか。
宜しくお願い致します。
samiec
  • 投稿: 147
Re: PWHTの実施要求について
rsasakiさん

長いこと回答がなかったようですね。
一般論ということであれば、rsasakiさんが自ら回答されているように、
「低合金鋼の方が硬くなりやすい(ため)。低温割れが発生しやすい(ため)。」
という考えでよろしいと思います。
rsasaki
  • 投稿: 6
Re: PWHTの実施要求について
samiecさん

ご回答ありがとうございます。

以前、薄肉低合金鋼の溶接にてPWHTの要求があったため、質問させていただきましたが、samiecさんの回答にて納得しました。
samiec
  • 投稿: 147
Re: PWHTの実施要求について
rsasakiさん

どの規格でも、低合金鋼(主に、CrMo鋼)にはPWHTの要求が付いて回ります。基本的な考え方は、rsasakiさんのような理解でよいのですが、少し厳密に考えてみましょう。

まず、硬さが高いとまずい理由は何なのか。一般的には、低温割れのリスクが高くなりますが、これは次に考えます。他には、サワーサービスで起きるSSCがあります。CrMo鋼を水素環境下ではあまり使ってほしくありませんが、高温サービスなどでやむなく使用するケースがあります。運転中にSSCなどの割れが発生することは避けたいです。そのためには、硬さを下げておくか、残留応力を下げておくと安心です。これがPWHTが要求される一つの理由です。

次に低温割れの懸念ですが、実際にCrMo鋼などで熱影響部の硬さが高く低温割れが起きるには、溶接後それほど時間を要しません。製品の部材の大きさや施工手順にもよりますが、PWHTを行うのは、溶接してから数時間、場合によっては数日たってからですね。
つまり、低温割れが発生しているならば、PWHTを行うときにはすでに割れていることになります。したがって、通常のケースではPWHTは低温割れの防止にはなりません。これは非常に重要な認識ですので、溶接エンジニアとしては、基本的に理解しておきたいことです。

従って、低合金鋼でもSSCなどの環境割れの懸念がなく、薄板で拘束が少なく、拡散性水素を低く抑えた溶接をするなど、低温割れのリスクが少ないと判断されれば、たとえ硬さが高くともそれ自体何ら悪いことではないと、考えてよいのです。せいぜい予熱をするなどで、PWHTを省略することもできます。
規格の要求は守らなければいけませんが、その規格ができた背景を考えれば、実際の施工管理で応用が利きます。

質問の意図から外れてしまいましたが、なぜ薄肉の低合金鋼の溶接でPWHTの要求があったのか、rsasakiさんが質問された、そこのところが実は重要なポイントなのです。
rsasaki
  • 投稿: 6
Re: PWHTの実施要求について
samiecさん

PWHT実施のタイミングによっては低温割れの防止にはならないというのは認識していませんでした。
また、規格でPWHT不要となっていてもsamiecさんの言われているような条件によっては追加要求でPWHTが必要になってくるのですね。

丁寧な説明、大変ありがとうございました。



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管理人からひとこと..
回答しても、何の反応がなかったらちょっとサミシイと思うのです。
回答で助けてもらったら、お礼の言葉を一言書いていただけると、そこにコミュニケーションが生まれ、このフォーラムも活性化していくと思っています。
皆さん、どうかご協力を。