溶接施工フォーラム : JIS規格材料のP-No分類について

投稿者 トピック
Fuka
  • 投稿: 21
JIS規格材料のP-No分類について
つい先ほどメンバー登録した新参者です。トンチンカンな質問かもしれないので、よろしくご指導ください。

バルブボデーの開先溶接や耐食合金盛金を行うにあたりSection 9 にしたがってWPSを確立しなければなりません。一部のJIS材料はQW-422に掲載されているようですが、掲載されていない材料についてどうすれば良いか悩んでいます。たとえば、
1)マルテンサイト系ステンレス鋼(13Cr)のSUS403とSUS410は別々のPQRが必要になるでしょうか。規格上両者の差はSiの成分範囲が前者0.50%以下と後者1.00%以下という1点だけです。会社として使い分ける意図はないのですが、SUS410という名目の材料が入手できないので、やむを得づSUS403を使用するというようなことが時々発生している。
2)似たようなケースですがJIS G4053(構造用合金鋼材)のSCM435を母材の名目1Cr-0.25Mo/85ksiとしてWPSを確立した場合、これのWPSが適用できる範囲は何によって決められるでしょうか。
たとえばCの量が0.05%だけ多いSCM440/1Cr-0.25Mo/85ksiの溶接には使えるでしょうか。



samiec
  • 投稿: 188
Re: JIS規格材料のP-No分類について
Fukaさん

しばらく日本にいませんでしたので、遅くなりましたが回答します。Fukaさんの質問には、基本的に2つのことが問われていますね。
(1) JIS材のP-No.はどうするのか?
(2) 成分がそれほど変わらない材料のPQRは、どこまで適用できるか?

まず、(1)の質問ですが、確かにASME IX の QW-422 にはなぜかJIS G4303 のSUS材だけが掲載されています。この理由はわかりませんが、一般的には(ASME Stampが適用されなければ)JIS材でもQW-422から同様の成分の材料を探して、同じP-No.を付けてかまいません。(Stampの場合でも手続きを踏めばJIS材も使えます。)
ましてステンレス鋼の場合は、UNS No.がありますので、これが同じなら堂々とASME材と同じP-No.を使うべきです。

(2) QW-422 では、410(UNS S41000) でも 403(UNS S40300) でもどちらも同じ P-No.6, Gr-No.1 がアサインされていますので、JIS材でも同様に対応できます。
つまり、SUS410でPQRを作成しておけば、WPSの母材に 410 or 403 と指定できます。
同様に、Cr-Mo鋼の場合も、QW-422から同種の成分の材料を探してP-No.を与えてください。ご質問のケースでも、問題なく使えるはずです。

さらに心配であれば、以上のことを客先のエンジニアに相談したうえで、堂々と使ってください。
こんなところでよろしいでしょうか。
Fuka
  • 投稿: 21
Re: JIS規格材料のP-No分類について
samiec様

ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。

過去にJIS材で行われたPQRではP-No.が"-"になっていたので、同じ化学成分でも、鍛造材、鋳鋼品、板材でそれぞれ全部やるものと覚悟していました。
samiec様から頂いた回答をもとに計画をたてることにします。
今後ともよろしくお願いします。




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管理人からひとこと..
回答しても、何の反応がなかったらちょっとサミシイと思うのです。
回答で助けてもらったら、お礼の言葉を一言書いていただけると、そこにコミュニケーションが生まれ、このフォーラムも活性化していくと思っています。
皆さん、どうかご協力を。