溶接施工フォーラム : ASME Sec9 WOPQについて

投稿者 トピック
TA01
  • 投稿: 17
ASME Sec9 WOPQについて
昨年より質問の連続で誠に申し訳ありません。
身近にASME Sec9を理解するものがおらず、お手数をお掛けしておりますが、ご教示の程、よろしくお願いいたします。

ASME Sec9に基づき、WOPQを作成しております。
QW-484Bを見ますと、Testing Variablesが自動溶接と機械溶接に分かれています。
QG-109.2を確認すると自動溶接と機械溶接の違いは制御調整の有無によるようですが、それ以上の説明が無く、どちらに分類すべきか悩んでおります。

作成予定の溶接方法としてはLBW(YAG)とGTAWです。
何れも溶接士が製品をセットし、設定パラメータを製品毎に読み込み、溶接を行います。
この場合、自動溶接となりますでしょうか?

又は、パラメータの読み込みが制御調整に該当し、機械溶接に分類されますでしょうか?
samiec
  • 投稿: 188
Re: ASME Sec9 WOPQについて
TA01さん

積極的な投稿に感謝します。実は、今回の質問は多くのファブリケータの方々が間違って理解していることが多く、重要な質問です。多くの皆さんへの参考となるはずです。

ASME IX の中に用語の定義がまとめられています。2013 EditionからQG-109にまとめられています。その中に、Automatic welding とMachine weldingの違いが明確に整理されています。それによると、Machine Welding(機械溶接)は、オペレータがアークを見ながら直接溶接機を操作して、機械の微調整(溶接条件やウィービング、磁気制御など)を行うタイプのものです。遠隔操作の溶接機もこれに含まれます。

一方、Automatic weldingは、一旦機械のスイッチを押すと、すべての溶接条件がセットされ、オペレータが微調整できない(する必要がない)タイプの、いわゆるロボット溶接を意味します。Automaticといっても、日本語の自動溶接とはまったく定義が異なります。この点が、多くのCode userに誤解されている点です。

さて、ご質問の件ですが、上記の定義から言って、一般的にはレーザ溶接はAutomatic Welding, 自動TIG溶接はMachine weldingに定義されることが多いです。
TA01さんの会社のGTAW自動溶接機の実物を見てみないと何とも言えないですが、溶接中にオペレータがアークから目を離さないでいる必要があればMachine WeldingでWOPQを作成してください。

もともと、1人のオペレータがLBWとGTAWの両方のWelding Processでqualifyされる場合は、それぞれ別々のWOPQを作成すべきですので、一般的にはLBWはAutomatic Operatorとして、GTAWはMachine OperatorとしてWOPQを作成している会社が多いです。

それぞれのEssential Variablesは、QW-361.1とQW-361.2を見てください。

こんなところでよろしいでしょうか。参考になれば幸いです。
TA01
  • 投稿: 17
Re: ASME Sec9 WOPQについて
samiecさん

毎度親身にご回答頂き有難う御座います。

機械溶接と自動溶接の定義、非常に分かり易くご説明頂き大変助かりました。

samiecさんのご協力により、ずいぶんと業務も進展いたしました。
大変感謝しております。




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管理人からひとこと..
回答しても、何の反応がなかったらちょっとサミシイと思うのです。
回答で助けてもらったら、お礼の言葉を一言書いていただけると、そこにコミュニケーションが生まれ、このフォーラムも活性化していくと思っています。
皆さん、どうかご協力を。