ろう付(銀ろう)フォーラム : ろう付けの信頼性の指標は何ですか?

投稿者 トピック
hinamama
  • 投稿: 2
ろう付けの信頼性の指標は何ですか?
初心者です。
仕事で銅の熱交換器を製作しています。
ろう付け箇所の信頼性についてお伺いします。
通常は製品の耐圧検査を実施し その気密性を保障してるのですが
ごく ごく希に 製品出荷時には問題なくても 現地据え付け時に
なんらかの衝撃が加わり ろう付け部が漏れるということが起こります。
 そこで、ろう付け部の健全性の保障の方法としては、耐圧検査以外に何か考えられるものがあるのでしょうか?
 また 健全なろう付けが実施されていたら、人力でハンマーで殴ったくらいでは、ろう付け部が剥離してしまうようなことは おこらないのでしょうか?

以上 よろしくお願いします。
yokohama
  • 投稿: 8
Re: ろう付けの信頼性の指標は何ですか?
ろう付け箇所の検査方法だと、耐圧検査、気密検査やX線、超音波の検査がありますが、お話の内容からはよく判りませんが、板厚とろう付け部の寸法により検出の可否が決まってきます。
また、一般的には、フィレットの形状を必ず確認(ぬれの確認)するのが基本です。

検査法を検討するのであれば、その前に製品に見合った工法や材料が選択されているかが重要です。

材料と工法が適正であるとの前提であれば、その工法で作成したテストピースをピール試験等でろう付け部を直接確認すれば健全にぬれているか容易に確認できると思います。

しっかりろうが隙間に浸透し、強度的に必要な面積で十分ぬれていることが確認できれば問題ないと思います。
「人力でハンマーで殴ったくらい」がどの程度なのかわかりませんが、適正なろう付け部が得られていれば、かなりの強度があるはずで、剥離するのは、十分にぬれていないものと思われます。
ろう付温度、雰囲気、フラックスの影響で大きなボイドができている可能性もあります。

検査も必要ですが適正な材料の選定、適正な工法の確立が重要です。





TSUCHIYA
  • 投稿: 172
Re: ろう付けの信頼性の指標は何ですか?
hinamamaさん
個別の技術的要因は、基材、溶材、フラックス、接合条件などが不明なので、それは個別に調べていただくとして、ベースとして、まず、疑うべき項目は、
?表面の酸化物処理、ろう周りの空隙精度確保、温度の均一性の確保がなされていないと、思ったよりろうが回らなくて紙一重で接合している場合。
?ろう材の種類によるが、標準より高温での施工、長時間の保持温度、補修のための再施工などで、ろう材成分が基材の粒界に拡散して、基材粒界に高温割れが生じている場合。
?基材にもよるが、銅の場合は不純物の酸化銅が還元炎から拡散してきた水素と反応し、膨れや脆化を起こす場合。
などが、代表例です。
?の場合、通常の試験はパスしたのですが、20atm×1weekの据付け試験時に、涙一滴の漏れを観察した例に会ってます。(通常の試験の範囲では、欠陥とは取り扱われない物)?の場合、輸入品のフィードスルー電極で、出荷検査はOKで、国内受け入れ検査で1%以下の、Heリーク不合格品が生じたこともあります。(輸送中の振動損傷)
 要はいろいろの欠陥があり、微妙な欠陥があるので、施工要領を忠実に実施し、良好なろう付状態の再現性を維持するのが肝要かと思います。

hinamama
  • 投稿: 2
Re: ろう付けの信頼性の指標は何ですか?
ご返事ありがとうございます。
私が今困っているのは SUSと銅のろう付けです。
通常 銅同士のろう付け部はほとんどの場合問題なく製作しておりますが、SUSはぬれ性が悪く、年月の経たものなどは、SUS側でロウが、ペロっと剥離していたりします。
10年程以前から 同じ作業者が作業を続けており、
製作直後に漏れが発生したことなどほとんど無かったのですが
最近になって続けて漏れが何例か確認されました。
作業者の慣れによって作業に慎重さを欠いているのかもしれないと考えたりしています。(作業標準はあるのですが)
テストピースを製作し、フィレットの確認など、初歩に立ち返りたいと思います。
TSUCHIYA
  • 投稿: 172
Re: ろう付けの信頼性の指標は何ですか?
ろう付け工程が不明のため、一般論になります。
SUS表面は、銅などとは全く異なり、濡れ性は格段に悪くなります。特に表面に存在するクロム酸化物により、ほぼはじけ飛ばされると思っても過言ではありません。従って、
?確実に酸化物を取り除く前処理を行う。対応するフラックスを用いて取り除きと大気からの被覆を図る。く。
?加熱も、SUSとCuで熱特性が異なるので、均一化熱に気をつける。
?酸化炎であぶり過ぎない。酸化物発生の元となる。
?接合温度を高くかつ長くしない。(銅側の損傷、SUS粒界へのAg,Cuの浸透)
これらに注意しても安定しないなら、また、長期安定性を図るならSUS側にニッケル等のメッキ処理をしておくと良いのでは。



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管理人からひとこと..
回答しても、何の反応がなかったらちょっとサミシイと思うのです。
回答で助けてもらったら、お礼の言葉を一言書いていただけると、そこにコミュニケーションが生まれ、このフォーラムも活性化していくと思っています。
皆さん、どうかご協力を。